UFOキャッチャーでゲーセンが必ず儲かっている衝撃の理由

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わたしたちの周りに溢れているコンピュータ制御の機械。世界的エンジニアの中島聡さんはメルマガ『週刊 Life is beautiful』のなかで、身近なものだと「UFO キャッチャー」もそのひとつだとおっしゃっています。実は、 ゲームセンター側の利益率によって、クレーンの掴む力が調整されている…という衝撃の事実が!

ゲームセンターが必ず儲かる理由とは

●How Claw Machines Are Rigged

Claw Machine とは、日本では「UFO キャッチャー」と呼ばれている、クレーンを操作して、景品のぬいぐるみなどを掴んで手に入れようという景品ゲームです。”rigged” とは「片方が得するように出来ている」という意味で、つまりゲームセンター側が必ず儲かるように出来ている、という話です。

ゲームセンターも商売でやっているので当然と言えば当然ですが、最近のマシンは、すべてコンピューター制御なので、ゲームセンター側は、商品の原価と欲しい利益率をパラメータとして入れれば、あとは機械側が勝手にクレーンの掴む力を調整するなどして、必ずその利益率が達成出来るようにしてくれるそうです。

このビデオにも出ていますが、ぬいぐるみを掴むまではうまく出来るのですが、出口に向かってクレーンを動かしたとたんにぬいぐるみが落ちてしまう、という状況を良くみます。

私がこのマシンの設計者であれば、出口に近づくにつれてクレーンの掴む力をわずかに緩めることにより、ぬいぐるみが滑り落ちるように設計すると思いますが、同時に、何回かに一回はあえて緩めずにわざと勝たせる、などもすると思います。実際のマシンもそんな設計なのでしょう。

宝くじやソーシャルゲームのガチャと同じく、頭の若干弱い人を相手にしたビジネスの一つですが、今後、人工知能が進歩すると、ますますこの手のビジネスが盛んになるのではないかと心配になります。

image by:IFLSCIENCE

 

週刊 Life is beautiful』より一部抜粋

著者/中島聡(ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア)
マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。IT業界から日本の原発問題まで、感情論を排した冷静な筆致で綴られるメルマガは必読。
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