EU崩壊の引き金か? カタルーニャに続き独立しかねぬ「ある地域」

 

ミュンヘンを抱えるドイツ南部のバイエルン州は、ドイツでは最大の州であり、スイス、チェコおよびオーストリアとの国境に位置します。

BMWやアウディがある欧州随一の裕福な州で、歴史を振り返りますと、10世紀に神聖ローマ帝国によってバイエルン大公国(公国)が設けられて以後、幾つかの戦いを経てドイツ諸国はバルト・ドイツ人やスラヴからなるプロイセン王国と、バイエルン人のオーストリア帝国という二大国だったことからもわかるように、バイエルンは、いわゆるドイツ人とは異なります。

それゆえ、自らを「ドイツ人ではなくバイエルン人だ」という人も少なくありません。

これは、カタルーニャの人たちが、「スペイン人ではなくカタランだ」と話すのに似ています。

また、宗教も政党も異なります。

ドイツは全般的にプロテスタントが大半で、メルケル首相率いるCDU(キリスト教民主主義)もプロテスタントを支持母体にしています。
しかし、バイエルンは半数以上がカトリックなのです。

それゆえ、ドイツ与党CDUがこの州には存在せず、代わりにCSU(キリスト教社会同盟)の牙城となっており、CDUと協力関係にあります。

しかし、先月のドイツ総選挙でCSUの支持が急落し、一方、4.4ポイントから12.5ポイントと極右政党AfDが票を大きく伸ばしました。

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