GDPが何%プラスになったとか、雇用倍率が何%下がるとか、色々ニュースにはなっていますが。
庶民の肌感覚で「景気が上がってきたなぁ~」と思えるようになるのは到底先だとわかります。
外から見ると。日本を離れて、たまに日本に来ると。あったり前の経済の流れが、みんな見えなくなってるの?と不思議に思えてくる。
牛丼チェーン店が20円また値下げをすれば、そのシワ寄せは当然、人件費です。
20円安くなった!と喜んでるオマエの時給がまた下がるんだよ。大丈夫?
ランチはワンコインで済ます♪とドヤ顔してる場合じゃない。さらにスゴいドヤ顔で、その分、おまえの雇い主はおまえの給与を削っていく。
クーポン女子が、どうして貧乏なまままのか。そりゃみんながクーポン使うから。貴女のお客もクーポンを使う。その割引分は、もちろん貴女のオーナーは負担しない。貴女のサラリーが負担する。 前述の女性はマッサージ師でした。「今の客はみーんなクーポン使ってくるの!」と不機嫌な表情で言いました。とてつもない矛盾に気付いてるのかどうかわかりません。僕にはコントに見える。
お客として行って、価格競争の恩恵を受けるなら、当然、労働を提供する場合にも、価格競争に巻き込まれる。
牛丼屋で安い安いと喜んで、格安居酒屋でバイトしてたら、そりゃ一緒だ。
こんな経済学の基本の基本が、どうして見えなくなるのか。見えてるのに、見えてないフリをしてるのか。
マクロで見ずに、自分だけは得できる!と考えているのか。
10円単位の価格競争をしている限り、絶対経済は回復しない。
今回のメルマガは、日本の方には不快に思う方もいらっしゃると思います。
でも、やっぱり、たまに行く日本で毎回感じちゃうことなんです。
たまに海外から行く僕にとってはありがたい。
でも、いいの? 本当に。それで。
消費者の時だけ、格安を望んで、労働時の報酬だけは、割高を望む。
冷静になれば、それがとてもアンフェアなことだと、すぐわかるはずです。
では対策は?
たまには、背伸びして高級レストランに行ってください。見えない下着に自己満足で高いブランドを買ってください。
見栄で高い消費をするのはバカだという、資産運用本の皮を被ったただの節約本が目立ちます。
確かに、浪費はよくない。でも、マクロの視点で考えれば、日本の景気回復を少しでも担えるなら、たまにはいいんじゃないの? と思ってしまいます。
今の日本で少しくらいの贅沢しても、食べていけなくなるくらいの貧困層にはならない。