米を襲った豪雪「スノーマゲドン」に日本の気象予報士が焦るわけ

 

「温暖化が進むと温かくなる」と勘違いしている人も多いのですが、厳密には「温暖化が進むと異常気象が増える」が正解です。

実際、北米では冬の平均気温は過去100年を通じて上昇し続けていますが、今回のような猛烈な寒波をもたらす「スノーマゲドン(雪の最終戦争)」は2000年代以降急速に増えています

つまり、地球のバランスが崩れると、あちこちでそのバランスを修正しようと大気が息づく。

大寒波、熱波、大雨、干ばつ、といった具合に両極端な気象現象が多発し“下品な天気”が増えてゆくのです。

日本でも夏(6~8月)の平均気温は上昇傾向が続いており、長期的には100年あたり約1.09℃の割合で上昇していますが、冬の最深積雪量が減っているのは東日本と西日本だけ。

北日本では変化傾向は認められず、今後は北海道の内陸部等の寒冷地で増加すると予測されているのです。

スノーマゲドンの鍵を握るのが北極の氷です。

太陽の光を反射させる役目もある氷が解けてしまうことで、海水温が高くなり、上空の寒気との気温差が大きくなるため、爆弾低気圧が発生しやすくなってしまうのです。

北極の海氷面積は過去30年間20%減少しており、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の将来予測では、地球温暖化に伴い夏の北極海の海氷面積が2050年にも消失すると報告されています。

ただ、IPCCの予測には意見が分かれていますので、今後も注視する必要がありそうです。

print
いま読まれてます

  • 米を襲った豪雪「スノーマゲドン」に日本の気象予報士が焦るわけ
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け