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NYでも「おひとりさま」がブーム。一人旅に最適なスポットは?

東京や大阪などの都市部では、一人で外食する「ひとり飯」をする人々をよく見かけますが、それはNYでもポピュラーなようです。メルマガ『NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』の著者であるニューヨーク在住の高橋さんはニューヨークこそ「ひとり旅」におすすめとし、ひとりでも楽しめるニューヨークの過ごし方を紹介しています。※この記事は3月6日、旅メディア『TRiP EDiTOR』に掲載されたものです。

ニューヨークはひとり旅にかぎる!

日本では完全なる市民権を得た言葉、「おひとりさま」。

ここニューヨークでも「おひとりさま」サービスはかなり充実しています。 むしろ、世界の中でももっとも「ひとり旅」に適した街なのではないか、と思うほどです。

“一人飯”は〈solo dining〉、“一人旅”は〈solo trip〉と呼ばれ、検索ワードとしてちょくちょくネットに登場します。

例えば「食」にいたっても、本来、アメリカは神様にお祈りをして、家族みんなで食べる、というイメージがありますが、当然のごとく、地方に行くほど、その傾向は強い。 田舎の方が宗教色も強く「家族みんなで」「ご近所さんひっくるめて」という習慣が顕著なのは、日本と一緒ですよね。

世界から単身で乗り込んでくる大都会ニューヨークは、当然「ひとり飯」が当たり前になってきます。 レストランにひとりで入りづらい、、という感覚は、アメリカの地方や、日本と比べて希薄で済みます。

そして「交通」。 ニューヨーク、マンハッタンはアメリカ内でも珍しく、車がなくても自分の足や交通機関を使えば、誰の手も借りずに行きたい場所に行ける街なんです。
アメリカって実は「大いなる田舎」なんです。映画やドラマに登場する街は、ほとんど都市部。 その都市部は、この大きな国土を有する合衆国でほんの数パーセント。 車ありきで、人々は生きていっている感じです。

出張でよく行く「もうひとつの大都会」ロサンゼルスですら、車がないとどこにも行けません。 旅行で行ったとしても、自分ひとりで自由行動する、というより、やはり、ガイドさんや、同じ旅行仲間と決まった時間に車に乗って、行き先を決めていざ出発、となってしまいます。
「家族(友達)みんなで車に乗ってレッツゴー!」ではなく、ふらっと地下鉄に乗って、行き先も決めず好きな駅で降りることが出来るのもニューヨークの大きな特徴と言えます。
あとは、マンハッタンが面積的に実は東京の世田谷区と同じくらいの面積、という意外と小さなサイズであることも、ひとり旅に向いている理由だと思っています。山手線内にすっぽりハマってしまう大きさの中に、世界的に有名な観光名所があれだけ詰まっています。 同行した人とおしゃべりする時間がないほどに。

あくまで個人的な意見ですが、世界的遺産や、絶景地、キャンプなど、時間がゆっくり流れる場所こそ、家族や友人と一緒の方が楽しめるのではないかと思うのです。 (もちろん、完全なる個人的意見です)

そして、「おひとりさま」としての過ごし方はさまざま。 週末のブランチ、趣味グループに参加、マラソン、観光、ギャラリーめぐり、買い物などなど。

ニューヨークの食事事情

とは言っても、さすがのニューヨークでもディナー時ひとりで入りづらい雰囲気のレストランも存在します。 そんな時は、週末のブランチを利用しましょう。

ブランチ限定で、メニュー数も厳選されています。 ひとりで入店しづらいお店もブランチ時は「おひとりさま」が非常に目につきます。 まさに、おひとりさまにはもってこいのダイニングタイム! とはいえ、すべてのレストランでブランチを提供しているというわけではないので、目ぼしいレストランを見つけたら、週末メニューをチェックすることをおススメします。

「ジョギング」というと、すぐに「セントラルパーク」と思われがちですが、実は、セントラルパークって、結構、丘があって、アップ&ダウンもあり、舗装されていない道もまだ点在し、走り慣れていないと意外とハードな上級者向け、と、プロの「ジョガー」から言われています。

実はニューヨーカーに根強い人気のマラソンスポットはハドソン川沿い。上は59丁目から、下は「自由の女神(StatueofLiberty)」が一望できるバッテリーパークまで、片道およそ10キロのコース。 早朝から夜中まで多くのランナーが走っています。

天気のいい日は、とにかく真横のハドソンリバーが気持ちよく、ジョギングしない人も、歩いてみてください。 散歩コースとしても最高です。

ちなみに、以前、本業でラルク・アンド・シエルのHYDEさんにインタビューした際、NY来たら、必ず、足を運ぶ場所、という質問に、「半日、ここをぼーっと歩くのが好き」とおっしゃってましたよ。

おひとりさまの観光スポットにおすすめ!空中公園「ハイライン」や美術館

廃止された鉄道路線を廃線跡公園として再設計され2014年にオープンした「ハイライン(HighLine)」。 いまやガイドブックにはかかせない観光スポットの一つで、年間500万人もが訪れるそうです。 全長2.3キロもある空中公園なので、人で賑わう週末に行ったとしても、そこそこのんびりできます。
何よりもミッドタウンの雑踏を離れて、リフレッシュするにはちょうどよいサイズだと思います。 至る所にベンチや座る場所があるので、ボーッと人間ウォッチをしたり、公園を挟んでそそり立つ建物ウォッチングをするのも、ニューヨーカーらしい過ごし方といえます。
ビジネス街にはなく、ビジネス街から歩いていけるということもあり、疲れたサラリーマンはふらっと寄ってボーっとしているのをよく目にします。 まさに「お一人様用公園」です。
そして、外せないのが、美術館。 山手線がすっぽり入るぐらいの大きさのマンハッタン内に「メトロポリタン美術館」や「自然史博物館」、「MoMA」、「グッゲンハイム美術館」などなど、世界的に超メジャー級な博物館や美術間が80以上も点在します。 もちろん個人オーナーによるギャラリーの数を入れたらその数は未知数。 文字通り、数えきれません。
そのひとつ、ひとつが、一週間ですべて観終われないほどの展示数を有します。

以前、本業でインタビューさせて頂いた、ブリタニカ世界第2位営業成績の和田裕美さんが、「この美術館巡りだけで、この街に10年住む価値がある」と言ったことを覚えています。

ちなみに、よく日本の美術館、博物館で【本場NYのメトロポリタン展!開催】とかやっていますが、この中の1点か2点だけを運んできて、開催する場合が多かったりします。 で、大行列で鑑賞に時間制限があったりします。 こっちの美術館は割と空いているので、ゆっくり鑑賞できます。
とはいえ、限られた貴重な滞在期間で、可能な限りの世界的美術品や、展示ものに触れたいのであれば、やはり、行動に自由がきくひとり旅の方が向いていると思います。 同行者に気を遣いながらの鑑賞ではなく、心ゆくまでひとりでじっくり見ることができます。

まだまだオススメの“おひとりさま”な過ごし方はありますが、それはまた次の機会に。 

image by: LEE SNIDER PHOTO IMAGES / Shutterstock.com

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全米発刊邦字紙「NEWYORK BIZ」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ1000人のインタビュー記事を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる。初の著書『武器は走りながら拾え!』が2019年11月11日に発売。

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【著者】 高橋克明 【月額】 初月無料!月額586円(税込) 【発行周期】 毎週水曜日

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