MAG2 NEWS MENU

散りゆく姿もまた良し。今年の桜を目に焼きつけに、週末の京都へ

今年こそ。京都で最も有名な桜、円山公園のしだれ桜を愛でる旅に」等の記事で、「京都の見るべき桜」をご紹介してくださっている、無料メルマガ『おもしろい京都案内』の著者・英学(はなぶさ がく)さん。今回記しているのは、古都いちばんの人気観桜スポットを巡る旅。半日ほどで名所を巡ることが出来る最高のコースです。

花見にイチオシの散策コース

この時期おすすめの散策コースは、南禅寺から永観堂を通って哲学の道を銀閣寺へと向かう約2kmのコースです。

観光シーズンには大勢の人で賑わう人気のコースです。でもそれだけにこのコースをゆっくり歩いて桜見物してみて下さい。とても見応えがあります。南禅寺が出発点で銀閣寺が終点ですからね~。この2カ所を途中「哲学の道」の桜並木を楽しみながら、のんびりと歩いてみて下さい。きっと忘れられない思い出になりますよ。

このコースのいいところは市内中心部からのアクセスの良さです。南禅寺までもバスなどで直ぐ行けるし、銀閣寺からもすぐに中心部に戻ることが出来ます。往路・復路とも交通の便が良く、京都市内の半日観光には最高のコースです。

まず南禅寺は、臨済宗大本山で三門でも有名ですよね。高さ22mの三門は、天下の大泥棒石川五右衛門ゆかりの場所です。「絶景かな、絶景かな」と楼上からの眺望に感嘆する歌舞伎の名場面でよく知られています。楼上に上がって桜を眼下に市街の景色を見てみて下さい。眺めはまさしく絶景です。

image by: 京都フリー写真素材

南禅寺は広大な伽藍を持つ京都五山の別格寺院です。元々亀山天皇の離宮で、鎌倉時代の1291年に無関普門が開山しました。法堂(はっとう)の天井には、明治から大正時代にかけて活躍した日本画家・今尾景年による幡龍図が描かれています。内部の様子はまさに荘厳そのものです。

南禅寺の水路閣はテレビや映画のロケ地としてよく登場する場所ですよね。明治22年に建築された赤レンガの水路橋です。古代ローマの水道橋をモデルにしたと言われています。13の橋脚が大小のアーチを形作っていて、上部を琵琶湖疏水が流れています。詳しくは

南禅寺 石川五右衛門ゆかりの山門から見る桜は「絶景かな!?」

見どころは沢山ありますが、南禅寺を後にして哲学の道の方へ向かいましょう。その途中に紅葉の名所永観堂があります。私はここの紅葉は今まで見た中で日本一だと思います。江戸時代から「秋はもみじの永観堂」と言われるほど紅葉の名所です。永観堂は正しくは禅林寺といいますが、853年に創建された古刹です。その後、中興の祖・第7世住持の永観律師が浄土念仏の道場とし、永観堂の名で親しまれるようになりました。

image by: 京都フリー写真素材

永観堂の本尊は、阿弥陀堂に納められている阿弥陀如来です。後ろを見返した優しい姿をしていることから「みかえり阿弥陀」と呼ばれています。とても貴重な阿弥陀様なので是非手を合わせてみて下さい。

この阿弥陀様には不思議な伝承が残っています。永観がお堂をぐるぐる周りながら日課の念仏行道をしていました。すると、本尊の阿弥陀如来が壇上から降りてきたといいます。それを見て呆然としている永観に振り返りながら「永観、遅し」とたしなめたそうです。これがみかえり阿弥陀の言われです。詳しくは

永観堂(禅林寺)紅葉の名所

日本一とも言える紅葉の名所を後にして桜の名所「哲学の道」に向かいましょう。「哲学の道」の名前の由来は、大正時代の哲学者・西田幾太郎が思索にふけりながらこの道を歩いたことによります。

道沿いには約450本の桜が咲き誇る桜のトンネルとなります。この哲学の道の桜は「関雪桜」とも呼ばれています。近くに住んでいた日本画家・橋本関雪と妻・よねが大正10年、京都市に300本の桜の苗木を寄贈したことが名前の由来です。画家として大成した関雪が、京都に対して恩返しを考えていた時によね夫人が桜を植えることを発案したのです。その当時苗木だった桜の木は樹齢が尽きてしまいました。しかし、桜守(さくらもり)・佐野藤右衛門氏の手により植え替えられ現在に至っています。詳しくは

哲学の道 京都屈指の桜の名所

今回は写真いりのブログページも3つご紹介させて頂きました。雰囲気だけでも味わってみて下さい。

いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほんの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。

image by: Shutterstock.com

英学(はなぶさ がく)この著者の記事一覧

毎年5,000万人以上の観光客が訪れる京都の魅力を紹介。特にガイドブックには載っていない京都の意外な素顔、魅力を発信しています。京都検定合格を目指している方、京都ファン必見! 京都人も知らない京都の魅力を沢山お伝えしていきます。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 おもしろい京都案内 』

【著者】 英学(はなぶさ がく) 【発行周期】 ほぼ週刊

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け