今年こそ。京都で最も有名な桜、円山公園のしだれ桜を愛でる旅に

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今年も各地から桜の開花を告げるニュースが次々と舞い込んできています。京都の桜も満を持して観光客の訪れを待っていますが…、今回の無料メルマガ『おもしろい京都案内』では著者の英学(はなぶさ がく)さんが、「京都でいちばん有名な桜」とも言われる、円山公園の枝垂れ桜を紹介しています。

京都で最も有名な桜

桜の名所が数多くある京都の中でひときわ有名なの桜と言えばやはり、円山公園のしだれ桜でしょう。桜が咲き誇る園内で、「祇園しだれ桜」の名で親しまれているしだれ桜はとても堂々としています。

kyoto20180319-1 image by: 京都フリー写真素材

このしだれ桜、実は2代目で初代は江戸時代からこの地に存在していたのですが、樹齢200年程経った後枯死してしまったのです。その後2代目が植樹されて90年近く経ちます。

青空のもと仰ぎ見る祇園しだれ桜もいいですが、夜桜としても名高いですよね。かがり火に浮かび上がる様は祇園という場所にあってか妖艶な美しさを感じます。

さて、この2代目の祇園しだれ桜は第15代佐野藤右衛門により植えられました。当代当主のお父さんです。佐野藤右衛門は、代々仁和寺の造園を担ってきた庭師の名跡です。屋号は植藤です。アメリカやフランスをはじめ世界各地で日本庭園を手がけています。桜を守る活動でも有名で、当代16代の佐野藤右衛門氏は日本を代表する桜守さくらもり)です。他には京都では、小川治兵衛率いる植治が庭師としては有名です。

さて、江戸時代から円山公園にあった初代の桜の孫も存在します。この桜、なんと京都府庁に咲くしだれ桜なんです。毎年3月下旬から4月上旬まで観桜祭が開かれ、中庭が公開されているので是非見てみて下さい。祇園しだれ桜と見比べて下さい。親子なので似ていますよ。

kyoto20180319-2image by: 京都フリー写真素材

京都府庁の旧本館は、後期ルネッサンス様式を採り入れたもので、全国の庁舎では現存最古の建造物です。旧本館をバックに咲くしだれ桜はとても絵になる光景です。

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