安倍政権vs愛媛県、「加計学園」ウソをついているのはどっちだ?

 

朝日の報道に対して、当の柳瀬氏(経済産業審議官)は次のような反論コメントを経産省を通じて発表した。

国会でも答弁していますとおり、当時私は、総理秘書官として、日々多くの方々にお会いしていましたが、自分の記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはありません。(中略)したがって、報道にありますように、私が外部の方に対して、この案件が首相案件になっているといった具体的な話をすることはあり得ません。

これが本当だとすると、愛媛県の文書がデタラメということになる。しかし、愛媛県の担当者には、柳瀬秘書官の名を出してまで作り話を書き残す必要など全くない。柳瀬秘書官との面会により計画が大きく前進したと感じ、ありのままを記録したと考えるのが自然だ。

周知の通り、文科省は獣医師の数が足りているとして獣医学部の新設を認めてこなかった。加計学園の提案を町おこしに活用すべく、愛媛県と今治市は2007年から7年かけて計15回にわたり構造改革特区指定による獣医学部の新設を要望したが叶わなかった

しかし安倍政権が2014年、新たに国家戦略特区を設けたことから状況が好転した。加計氏はこの特区による規制の打破に期待をかけ、2015年から安倍総理周辺と実現への具体的な方法について水面下で打ち合わせをはじめたとみられる。

国家戦略特区諮問会議の議長は安倍首相であり事務局は内閣府だ。柳瀬秘書官に会う前に、愛媛県、今治市の職員らは内閣府の担当者、藤原地方創生推進室次長に会っている。

この官邸での会合から2か月後の6月4日、愛媛県と今治市は共同で国家戦略特区提案を申請した。事業主体となる予定の加計学園が主導しながら提案者に名を連ねなかったのは、おそらく安倍首相との関係を詮索されたくない官邸の指示であろう。

藤原地方創生推進室次長はその後、内閣府審議官に昇格し、引き続き国家戦略特区を担当した。「総理のご意向だ」と、獣医学部新設を渋る文科省に圧力をかけ、開学へのスケジュール作成を促したのは藤原審議官だ。

安倍首相の「ご意向」を伝達するラインがくっきりと見えてこないだろうか。今井首席秘書官、柳瀬秘書官、そして藤原審議官。3人とも東大卒で、経産省からの出向組だ。入省年次は今井氏が1982年、柳瀬氏が1984年、藤原氏が1987年。加計学園に関して今井氏の指令が行き届きやすい布陣だったといえる。

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