大事なことは、今回の米中の“小競り合い”をまともに捉え、不安を煽るのではなく、あくまでも静観の姿勢を保ちつつ、考え得るワーストシナリオに、念のため備えておく、という姿勢かと考えます。そう考えると、ナバロ氏やロス長官の火消しコメントも、そう現実とずれた内容ではないのではないでしょうか。
実際に、シリア問題や北朝鮮をめぐる問題が複雑さを増す中、軍事面のお話だけではなく、経済でも、多方面で戦いを挑むということは、戦略上、致命的なエラーです。米中両国とも、すでに沈静化のための協議は行っているようですが、日本をはじめとする周辺国・関係国も、両国が行っているチキンレースをまともに捉えず、Business as Usualを淡々と続けておくことが肝要かと考えます。