「米中貿易戦争は回避される」国際交渉人がそう判断した根拠

 

大事なことは、今回の米中の“小競り合い”をまともに捉え、不安を煽るのではなく、あくまでも静観の姿勢を保ちつつ、考え得るワーストシナリオに念のため備えておく、という姿勢かと考えます。そう考えると、ナバロ氏やロス長官の火消しコメントも、そう現実とずれた内容ではないのではないでしょうか。

実際に、シリア問題や北朝鮮をめぐる問題が複雑さを増す中、軍事面のお話だけではなく、経済でも、多方面で戦いを挑むということは戦略上致命的なエラーです。米中両国とも、すでに沈静化のための協議は行っているようですが、日本をはじめとする周辺国・関係国も、両国が行っているチキンレースをまともに捉えず、Business as Usualを淡々と続けておくことが肝要かと考えます。

 

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世界各地の紛争地で調停官として数々の紛争を収め、いつしか「最後の調停官」と呼ばれるようになった島田久仁彦が、相手の心をつかみ、納得へと導く交渉・コミュニケーション術を伝授。今日からすぐに使える技の解説をはじめ、現在起こっている国際情勢・時事問題の”本当の話”(裏側)についても、ぎりぎりのところまで語ります。もちろん、読者の方々が抱くコミュニケーション上の悩みや問題などについてのご質問にもお答えします。

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