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300円のお菓子も桐箱に入れて組紐をかければ5000円で売れる訳

「雰囲気も味のうち」とはよく言いますが、「まったく中身が同じでも包装の仕方や売られている場所、販売する値段によってその価値や味が変わってくる」という衝撃の事実を紹介しているのは、無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさん。そんな佐藤さんがオススメする「消費者が価値を感じる売り方」とは?

食べ物の味は、パッケージで変わる! 価格で変わる!

スーパーの棚に並んでいる、食料品の数々。メーカーが全力で開発しているので、“それなり”に美味しいものばかりです。“それなり”というのは、価格とのバランスがあるので、仕方のないこと。

この美味しい食料品たちは、だいたい数十円~数百円の範囲で売られています。消費者は、味と価格に納得して、好みに合うものを買っていきます。納得しているので、満足感もあります。

話は変わりますが、旅行に行くと土産物を買う人は多いでしょう。500~3,000円程度のもの。自身のためや友人・知人のために、“それなり”のものを選びます。お菓子や海産物が多いのではないでしょうか。

この土産物の価格を見て、「こんな高いものは買いたくない」と考えたことのある人はいるでしょうか。「渡す相手による」という問題ではなく、商品と価格のバランスのことです。

土産物とはそういうもの”という認識で買っているのではないでしょうか。“相場”を疑ったことはないでしょう。予算に合わせて、その範囲のものを買うことに、納得しているのではないでしょうか。

また話は変わりますが、お中元・お歳暮を贈る人は、いまだに多いですよね。お世話になった人に“心を込めて”というのは建前で、見栄えの良いものを贈りたいものです。

高級そうな名前やパッケージで、高級そうな包装価格も高級。数千~数万円。貰った人は、高級を感じ、高級な美味しさを楽しみます。

さて、食料品が売られている3つのシチュエーションを書きましたが、ここからが本題です。3つのシチュエーションで見られる、「お菓子を想像してみてください。

中にカスタードクリームや生クリームの入った、ふわふわなスポンジケーキがあるとします。1つめは、中の見える簡易な包装で、スーパーに並んでいるもの。2つめは、紙で個包装し、箱に整然と並び、土産物屋に並んでいるもの。3つめは、1つ1つ和紙で包装され1つずつ箱に入り、それが桐の箱に詰められ、組み紐まで掛かっているもの。百貨店のギフトコーナーに、見本が置かれています。

それぞれ、300円、1,000円、5,000円で売られているとします。この3つ、中身がまったく同じものだとしても誰が気づくでしょうか。売られている場所が違い、売り方も違っていれば、誰も疑問を持たずに買っていくでしょう。売る場所に合った“相場”なので、納得もしています。

5,000円のものを受け取った人も、“それなり”の佇まいのものなので、“それなり”に美味しいと感じます。人の味覚はかなりアバウト。雰囲気も味のうちなのです。

ここから考えられるのは、ものを売るなら、高くても売れる売り方をした方が得だということ。薄利多売は、メーカーや量販店に任せておけば良いのです。中小企業・個人商店は、“価値を感じる売り方”をすべきです。

image by: Shutterstock.com

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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