ケータイ料金、総務省の横ヤリのせいでまたキャリアが儲かる方向に

 

一人向けの「ベーシックパック」は1GB、3GB、5GB、20GBという刻みになっている。おそらく、この「5GB」というしきい値は絶妙で、結構な人がこの5GBを超えてしまうのだろう。

この5GBを超えると7,000円となり、ウルトラデータLパック(20GBの6,000円よりも1,000円も高くなっている。1GB以下が2,900円とデータSパック(2GB)の3,500円よりも安いからと新しい「ベーシックパック」で契約すると、結局、階段をどんどんあがり、従来よりも高い料金を請求される人が続出するのではないか。

従来の固定された定額制であれば、使いすぎることはあまりないが、階段式の準定額制だと、どつぼにハマって使いすぎるということが考えられる。

実際、NTTドコモでも「今年度は300億円の減収要因となるが、時が来れば回復してプラスになるのでは」(佐藤啓孝財務部長)と試算しており、結果として収益増の働く効果が期待されている。

総務省は、さも国民のために「データ容量が少ない人向けのプランを」とアピールしているが、結局はキャリアのメリットになっていることに、気がついていないのだろうか。

image by: MAG2 NEWS

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日経トレンディ編集記者として、ケータイやホテル、クルマ、ヒット商品を取材。2003年に独立後、ケータイ業界を中心に執筆活動を行う。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。日進月歩のケータイの世界だが、このメルマガ一誌に情報はすべて入っている。

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