入社1日目で「退職代行」を使う新人が急増。早期退職を防ぐ“たった1つの対策”を企業はなぜやらないのか?

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今年も4月1日、多くの企業で入社式が行われました。しかし今年は特に「入社1日目で退職」「即日退職代行に依頼」という事例が急増し、人事担当者を頭抱えさせています。芸能人を呼んだ派手な入社式も、配属後の現実とのギャップを埋めることはできません。では本当の解決策は何なのか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では、作家の冷泉彰彦さんが、早期退職を防ぐためのたった1つの本質的な対策をズバリ指摘しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです

新入社員の早期退職、対策はただ一つ

まだ新卒一括採用を続けている企業の場合は、4月1日に入社式を行ったケースが多いと思います。その一方で、今年は特に「1日目で辞めた」とか「早速退職代行に依頼した」という事例が多くなっており、各企業は頭を抱えているそうです。

その一方で、入社式も様変わりしているようです。以前なら社長が訓話をやって、「君たちに我が社の未来がかかっている」とか「君たちは古い組織をぶっ壊してくれ」などとカッコいいことを言う。その直後に配属部署に行くと、「社長の話を真に受けてはダメ。現実は君たちは下積み」などと説教されるというパターンが多かったと思います。

こんなことでは、早期退職になるということで、最近の人事部は社長訓話は短く型どおりにしておくようです。その代わりに芸能人を呼んで「この会社で社会貢献しましょう」とかなんとか、彼女らの演技力を使ってもらって企業イメージをPRするというのが流行だそうです。

しかしながら、この手の方法も新人にはウソを見破られてしまうのは時間の問題で、儲かるのは芸能事務所だけということになりそうです。では、一体どうしたら早期退職は防止できるのでしょうか?

対策はロードマップの提示だけ

対応策はただ一つだと思います。

それは、入社から向こう3年、できれば5年のロードマップを提示することです。

まず職種を決定します。職種は希望を聞き、その職種におけるタスクを果たすだけのスキルの有無を判定します。スキルを評価して職種配属するのか、スキルは足りないが希望と潜在能力で決定するのか、明確にします。

その上で、初任時の職務内容と、その後の3年目(できれば5年目)までのステップごとのタスクを明示します。その上で、各年次における教育訓練とそれによるスキルアップの目標を提示します。

勤務地は、移動があるのかを明確にして、移動のある場合はそのルールも明示します。そのうえで、基準となる年収など、処遇のロードマップも提示します。

そのうえで、納得がいかなければ静かに辞めてもらいます。それだけです。実はこれは当たり前のことだと思います。採用の際の通知、そして就業規則に加えて、この当面のロードマップがあれば、その人材は安心して入社ができるわけですし、なければ不安が残るのは間違いありません。

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