麻生氏引責が焦点?
【毎日】も1面トップに2面3面の解説記事「クローズアップ」、4面に関連記事、9面の特集は交渉記録要旨と年表、社会面にも。見出しから。
1面
- 森友交渉記録 理財局 廃棄を指示
- 虚偽答弁 佐川氏ら処分へ
2面3面
- 麻生氏の引責焦点
- 財務省 隠蔽重ね
- 「特殊性」浮き彫り
- 政治家や昭恵氏の名
4面
- 財務省 地に落ちた信用
- 森友交渉記録 幹部「今や船頭不在」
31面
- 森友交渉記録
- 「1年間 国民だました」
- 野党、政府の対応非難
- 「改ざん・廃棄 組織防衛を優先」
- 籠池夫妻の保釈を決定
uttiiの眼
《毎日》もかなりの紙幅を使って報じてはいるのだが、全体に静かな印象。さすがに見出しの中には「1年間 国民だました」とか「改ざん・廃棄 組織防衛を優先」といった激しいものもあるにはあるのだが、なにか、文書廃棄を含め、財務省の所業について「不祥事」程度の事柄と割り切ったような雰囲気を感じる。
1面記事は、財務省による交渉記録の廃棄を指示したのは本省理財局の職員で、近畿財務局の複数の職員が「捨てるよう指示を受けた」と証言しているらしい。また、財務省職員の手控えの形で発見された交渉記録は、「国会提出に当たり、捜査当局の協力も得てほぼ全てをそろえたといい、記録は全217件、A4判で960ページに上った」としている。
これには疑問がある。
「ほぼ全てをそろえた」と言える根拠はどこにあるのだろうか。完全に全てであれば何ページになるのか、何と何が欠けているのか、その詳細は報告されないのであれば、信用はできまい。《毎日》、ちょっと甘いのではないか。
もう1点。2面の記事は、「麻生氏の引責焦点」との見出しで、野党が財務省の交渉記録廃棄や決算文書の改ざんの責任をとって、麻生財務相の辞任を求めていることを伝えている。確かに、政権を支える麻生氏は、安倍氏にとっては総裁選の3選を実現する上でも重要な人物。だが、今回、隠蔽されていた資料が一部陽の目を見たことの結果、麻生氏が辞任するかしないが焦点になるとは思えない。安倍総理の引責云々なら分かるが。