人間は失礼な他人の振る舞いや偶然の出来事に対し、腹を立てることもできれば冷静に対処することもできます。つまり外的要因に振り回されることなく、自分自身の行動を選択することができるのです。 今回の無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』では、著者で現役弁護士の谷原さんが、自己正当化の罠から抜け出しセルフコントロールを促す処方箋を紹介しています。
自己正当化の罠から抜け出す
こんにちは。
弁護士の谷原誠です。
今の自分に満足しない人は、多いのではないでしょうか。そして、私たちは、その原因を外的条件に求めようとします。
- 資金に余裕があれば…
- もっと時間があれば…
- 良い上司に代わってくれれば…
- もっと痩せさえすれば…
こう思えば、自分を正当化し、自尊心が傷つくのを避けることができるからです。
しかし、こう思っている限り、残念ながら、進歩から遠のいてしまいます。自己正当化をした以上、それ以上辛い努力をする必要がなくなってしまうためです。
イソップ寓話の「酸っぱいブドウ」のキツネと同じです。「どうせ、あのブドウは酸っぱいに決まっているよ」。そうやって自己正当化をした以上、ブドウを取ろうという努力をやめてしまいます。
しかし、私は、常に進歩していきたいと思っています。先ほどのような自己正当化をなるべくしたくないと思っています。では、どうすれば、自己正当化の罠から抜け出すことができるのでしょうか。
私は、そんなとき、自分に質問をするようにしています。できる前提で、質問をします。
- 資金がなくてもできる方法はどんな方法だろうか?
- 時間がなくてもやり切るには、どうしたら、良いだろうか?
- この上司の下で、このプロジェクトを成功させるためには?
- 今現在の体型で、うまくいくには?
これらの質問は、今現在の条件でうまくいく方法を探す質問です。もちろん、外的条件を整えようとする質問もありますね。
- では、資金を得るには、どんな方法があるだろうか?
というような質問です。全く違うことを考え出しますね。
いずれにしても、私たちは、自分のことを放っておくと、自動的に自己正当化をしようとし、自己正当化をした結果、行動を起こさなくなってしまいがちです。
考えるということは、「自分に質問をする」ということなので、上手に自分に質問することによって、自分の思考をうまくコントロールしたいものです。そうすれば、常に前向きに生きられるのだと思います。物事のどの面を見るかが重要なのだと思います。
「顔をいつも太陽のほうにむけていて。影なんて見ていることはないわ」(ヘレン・ケラー)
今日は、ここまでです。
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