「正しい天の教えがない」京セラ稲盛氏が指摘した戦後教育の失敗

 

伸長著しいアジア経済に支えられたビジネス需要や、2018年には3,000万人を達成しようという訪日観光客の勢いもあり、日本のエアラインは目下絶好調です。そんな日本のフラッグシップ日本航空は、数年前まで破滅の縁に。その大ピンチを救ったのが、カリスマ経営者として知られる稲盛和夫さんでした。無料メルマガ『おやじのための自炊講座』では、そんな稲盛さんの教育論を紹介しています。

稲盛和夫の哲学

皆さん、お元気ですか。ジミヘンです。

古本屋で、一冊の本を手に取った。『稲盛和夫の哲学』という堅いタイトル。氏の真っ直ぐで無私を旨とする生き方に共感を持っていた。

稲盛氏は京セラやDDI第二電電を起こした実業家であり、後に日本航空の再建に尽力し成功させた。2010年、氏は請われて事実上倒産した日本航空会長に就任する。無報酬で引き受けた。全従業員の3分の1にあたる1万6,000人のリストラを断行し、徹底した無駄を排除する施策と意識改革によって、わずか3年足らずで日本航空を再上場させた。

仕事は「ど」がつくくらい「ど真剣」に打ち込むべき。一度きりの人生を「ど真剣」に生き抜く真摯な姿勢があれば、どんな仕事も好きになる。

(稲盛の言葉)

 

人は何のために生きるのか」。これが「稲盛和夫の哲学」のサブタイトルになっている。仏教の教えを基本とし宇宙・意識・魂など氏が考える基本的な考えが述べられる。

中でわたしが興味を持ったのは「学校教育」について語った章であった。

「自由な個性を育てましょう」という方針です。この方針にしたがって、子供のころから「自主性を尊重しよう」「教え込むのではなく、自発的にやらせましょう」という教育をしています。しかし、それでは人間の心をつくることはできません。

 

(略)

 

何も知らない子供たちに自発性とか自主性というだけで、肝心の「やってよいこと」「悪いこと」、つまり戒律を教えていません。

(『稲盛和夫の哲学』)

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