女性の社会進出が広がりを見せる現在ですが、まだまだ家事のほとんどを女性が行なっているのが現状。実は日本は世界一「夫が家事をしない国」として有名なのです。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、日本に存在する棲息希少種・フラリーマンの「生態」とその対処法について紹介しています。
日本棲息希少種
さて、本日は話題のあの人のお話。早速本題に行きましょう。この数字、どう思われますか。もちろん日本に関する数字です。
- 18.3パーセント
ちなみにコレ、OECD諸国の中で韓国とともに
- 最下位
を競っています(T-T)。何が最下位なのかと言えば、そう、
- 男性の家事分担率
です。
●「日本は世界一「夫が家事をしない国」」(ニューズウィークより)
実に不名誉な記録ですね。じっっっつに不名誉です。これ以外にもいろいろなデータから、家事分担の男女差がヒドすぎると指摘されました。これが数年前のお話です。
そして、最下位に甘んじているのは、男性の
- 「勤務時間が長すぎる」から
だという分析がなされ、働き方改革によって勤務時間を短くし
- 家事分担率を上げよう
としたわけです。
ところが、そうはならなかった! そりゃ、ヨーロッパ並みに短くはなっていないけど、以前よりは早く帰れるようになったにも関わらず、男性は真っ直ぐ帰宅せず
- フラリーマン
になってしまったからです。
NHKで特集されて有名になったこの「フラリーマン」。一応ご存じない方のために簡単に解説しておくと、
- 仕事が終わったのに
- 真っ直ぐ帰宅せず
- フラフラして時間を潰す
- (とりわけ)男性のこと
です。
ま、当然のことですが、このフラリーマンたちは
- 女性の激怒(`皿´)=3
を買っています。
そりゃそーだよね。夕方はただでさえ家事のピークタイム。学齢期に達していない子供がいたりすればなおさらです。その時間帯に女性が孤軍奮闘しているのに、
- フラ~フラ~♪っ
て、そりゃ菩薩でもない限り、怒りますよね。
ひとりになる時間を作りたい気持ちは分かりますが、それじゃその間の子供の世話や食事の支度はどうするんでしょうか。家庭を共に運営するという自覚、そして子供の父親だという
- 自覚がナイ(`皿´)=3
と断罪されても仕方がないですね。
で、つくづく思うんですが、
- どうしてこういうことが起こるんでしょうか
私の周囲では比較的家事に協力的そう(見えるだけ?)な男性が多いので、フラリーマンの思考がどうもよく分からないんですよ。
もちろんその男性個人の性格や能力など個人的な事情もあるでしょう。しかし、「フラリーマン」という言葉でくくれるほど多数の男性がフラリーマンになっているのだとしたら、それは個人的な事情だけでは説明できないと思うんです。
働き方改革の失敗が示すように、家事を分担しないのは勤務時間が長すぎるからではなく、時間など物理的な問題ではなくもっと別の問題、たとえば
- メンタルな事情
なんだと思うんです。それは、おそらくフラリーマンにならずにすんでいる男性がさっさ家に帰ろうと思うのか、に現れているはずです。
いろいろなアンケートを見てみると、彼らは一様に
- 家が寛げる
- 家事は分担している
ようです。ちなみにこのふたつに関連性があるとすぐに解るのは私だけじゃないですよね。家事をちゃんと分担するから、奥さまの機嫌もよく、会話もできるし、家がきれいで寛げるんですよ( ´艸`)。
うーん……とすると、フラリーマンになってしまう本当の理由は家事が分担できないほど下手だということでしょうか。家事をやるメンタルもないし、スキルもない。おそらく
家事が苦手
↓
やってもダメ出しされる
↓
家事がやりたくない
↓
家にいてもすることがない
↓
居心地が悪い
↓
帰りたくない…
こんなカンジなんだと思います。当たらずとも遠からずな感じしませんか。これ以外の理由たとえば「ひとりになる時間が欲しい」「仕事で疲れている」などは、おそらく後付けなんじゃないでしょうか。
そうだとすると、フラリーマン解消の方法は
- 男性の家事力をアップすること
だということになりますよね。なんだか一周して元に戻っちゃいましたね(*_*;。
それじゃ、どうやって男性の家事力をアップするかですが、これはもう耳タコなほど言い古されてきたように、というかスキルアップには王道しかないので
- 数をこなす
しかないんですよね。
- 毎日料理を作る
- リビングの掃除とトイレ掃除を担当する
- 洗濯をするタイミングとたたみ方
- 学校の行事と自分の仕事の兼ね合い
もうとにかくやるしかない。好きこそものの上手なれといいますが大人がそれほど好きでもない事柄のスキルをアップさせるにはまず量稽古ですよ。
問題なのは、一定年齢以上の男性の場合ですね。これは
- 難敵
です。女性に家事をやってもらう文化に浸りきって生きてきたんですから、スキルどうこうというより
- メンタルを修正できない
んじゃないかと思います。
よほどのショックがない限りね。たとえば、海外で「えっ! 家事もやらないの!!信じられない!! 」と、白い目で見られたり、罵られたり、あきれられたりすれば、気持ちも変わるんじゃないかと思いますけど。フラリーマン、グローバルスタンダードでは生き残れない希少種。ぜひ早いとこグローバルスタンダードに脱皮してもらいたいものですね。
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