地に堕ちた「日本製」ブランドの信頼。日本人なら怒る権利がある

 

しかし、一度損なわれた信頼はそうは簡単には取り戻せない。不正企業の最大の罪は「日本製」という信頼のブランドに瑕疵を付けたことである。これには日本人なら誰でも怒っていい筈である。それが私憤であっても公憤であっても日本人なら正当な権利であろう。

かつて、アメ車がやたらと故障していた時代、日本車は中古になっても壊れることはなかった。また、中国製や韓国製の電化製品がその信頼性において日本の製品を凌ぐことはなかった。そのブランドパワーが地に落ちたのである。これは大ごとである。技術立国から信頼に足る技術がなくなれば国は立っては行けないからである。

改めて思う。「正直者が馬鹿を見る」ことの恐さのあまり「馬鹿正直」でいられないというのは精神力の劣化である。今、日本に真に必要なのは、国際競争の直中にあって猶「馬鹿正直」で居続けられる胆力なのではないだろうか。

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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