韓国に来ていい点は何かとの問いに、自由だからいい。行きたいところに行き、やりたいことができるからいいとオ氏は答える。
ここの部分が筆者にはとても手ごたえがあった。筆者も含めわれわれ日本人や韓国人は、毎日自由を謳歌しているわけだけれど、自由のありがたさなど、これっぽっちも感じていないのではないだろうか。行きたいところに行き、買いたいものを買う。あまりにも当たり前のことだ。でもこれって、実はそんなに当たり前のことではないのだということをオ氏のことばを聞いてあらためて感じさせられるのだ。
学生は学校になんか行きたくないといい、会社員は会社になんか行きたくないという。学校で勉強できる有難さとか会社で仕事のできるうれしさというものなど、普段、感じているだろうか(自分も含めて)。どこへ行っても誰からも注意されることもないし、罰されることもない。そういう「自由」の有り難みをもっと切実に感じるところから再出発しないといけないんじゃないのだろうか。
オ氏を知る人々から、韓国の人気タレント「ヒョンビン」に似ていると言われているそうで、「ヒョンビン」がどんな風貌なのかネットで調べてみたけれど、本人曰く、「全く似ていなかった。」しかし、インタビュー記事に横顔がぼかしで出ているのだが、それを見る限りでは、はっきりした顔つきはわからないけれど、かなり美男子であることは間違いない。ヒョンビンとは全然似てないというのは、謙遜の部分もかなり含んでいる発言のようだ。
これから韓国の地で独立してゆくことになる。26歳という若さを存分に発揮して、意味ある人生を送ってほしいところだ。銃創はかなりよくなったけれど、曇った日には痛むという。特に腰が本調子ではないみたいだ。長く立っていたり重いものを持ちあげるのはきついという。
しかし若さがあるじゃないか。全ての困難を乗り越える若さがある。オ・チョンソン君には、天が与えてくれた「自由」の生を生きていってほしい。それが統一につながるものであれば、花を添えるものとなるだろうけど、そういう雑音は言わない。自由の生を是非、生きていってほしい。
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