温泉のプロが絶賛。甲府盆地と八ヶ岳を一望する絶景日帰り温泉

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年末年始のお出かけ計画はすでにお済みですか?今回、元『旅行読売』編集長の飯塚玲児さんが自身のメルマガ『『温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』で紹介しているのは、ふらっと立ち寄ることができる山梨の日帰り温泉『みたまの湯』。甲府盆地を見下ろす絶景の露天風呂が人気の施設です。山梨方面にお出かけあるいは通過するような方なら立ち寄って損はない、感動の景色と滑らかなお湯…要チェックです。

今は昔、妻と大げんかして温泉へ逃亡した

発端は、僕がコンビニで買ったパスタだった。その日、知人と打ち合わせを兼ねて酒を飲み、小腹がすいたのでコンビニでパスタを買って帰った。そうしたら途端にカミサンの機嫌が悪くなったのだ。

家に着くなり、厭味ったらしく「せっかくご飯を作っても全然食べてくれないよね。もう、あほくさいわ」ときた。僕はその物言いに非常にムッとした。だって、僕は飲んで帰ると伝えてあったのだよ。カミサンが飯を作っているなんて知らないんだから、何か買って帰っても自然でしょう?

ムカつきがおさまらない僕は、無言で食卓を拳でバンと叩き、それでも怒りがおさまらず、傍らにあったゴミ箱を蹴っ飛ばし、食べかけのパスタを流しに捨てて布団に入ってしまった。

これにカミサンが激怒。なんで私がそういう態度を取られなきゃいけないの、から始まり、さっきの態度は明らかにDVだ、謝れ、と、彼女にしては珍しく激昂し、僕がかぶっていた布団をひっぺがえす。打ち合わせと飲酒で、心身ともに疲れ切っていた僕は、さっきの態度がDVであるという主張は認める、申し訳ない、とだけ言い、そのまま眠りこけてしまった。

翌朝。一言も口をきかないカミサンが会社へ出かけた後、僕は一人で山梨県湯村温泉の定宿、湯村ホテルへ向かっていた。しばらく気まずい雰囲気が続きそうなので、逃げ出したのである。いわゆる敵前逃亡。もっとも、このときは当時連載していた週刊『アサヒ芸能』の取材もあったので、そのついでだ。

宿へ入る前、ふと思い立って立ち寄ったのが、絶景露天で知られる『みたまの湯』である。甲府南ICから車で15分ほどの丘の上に立つ日帰り入浴施設で、露天風呂からの眺めがスンバラシイんだ。

さっそく裸になって内風呂を通り、件の露天風呂へ出た瞬間、うおお、と思わず声が出た。眼下に韮崎や甲府の町並みが箱庭のように広がり、遠く八ヶ岳までが見渡せる感動的な絶景がドーンと広がっていた

循環塩素ながら、透明感のある琥珀色の湯がなみなみとあふれる露天風呂も、一度に50人近く入れるほどデカイ。しかも、湯舟の奥が一段下がった庭になっているので、絶景露天にありがちな、危険防止の柵というものがない

露天風呂は湯舟が二つに分かれ、温度の違う湯が満たされている。pH9のアルカリ性単純温泉は、肌触りも滑らか。湯舟に肩までつかると、雪をかぶった八ヶ岳が目の高さに見えた。解放感満点の温泉につかっていると、昨日のすったもんだが吹き飛ぶようだ。

湯舟から甲府盆地の広がりと山並みを眺め、冷静に考えてみると、確かに僕のとった態度は悪かった。カミサンも、僕の入院(その当時、大腸の切除手術を受けて入院したことがあったのだ)以来、ストレスがたまっていたのだろう、と深く反省。しかし、どう謝るかが問題。カミサンに頭を下げるのは、やっぱり、なんとなく、恥ずかしいものです…。

結局このあとの事に関しては、なんだかうやむやになって、そのまま普通の生活に戻ってしまった。ま、それが夫婦というものかもしれない。

image by: 『みたまの湯』公式ページ

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