敵国への攻撃が正当となる「専守防衛」とは
たとえば、兵士一人の死で1億2千万人の日本人の命が全部助かるなら、軍隊に反対する人はいないでしょう。つまり問題は「平和のために何をするか」ということであって、「軍隊がいなければ平和になる」ということはありません。
でも、このような誤解が生じるのは、先の大東亜戦争が起こったのは「日本軍がいたからだ」と思っている人が多いからでもあります。実際には真っ先に命を捨てなければならない軍隊は開戦にはあまり積極的ではありませんでしたし、陸軍はアメリカと戦うのは反対、海軍は1、2年は持つが、そのあとは自信がないといっておりました。むしろ、開戦を主張したのは朝日新聞(当時、もっとも先鋭な開戦論で、対米戦争に反対するものは自決しろとすら迫った記事を載せていました)に踊らされた日本人自体だったのです。
でも戦後、戦いに負けて黙っている軍隊に対して、朝日新聞は自らの過ちを隠すために日本軍に罪を擦り付けただけなのです。なんで、こんなことに現代の日本人が騙されるのか不思議です。
ところで、暮れになって自衛隊がアメリカの戦闘機F35を105機購入するというニュースが報じられていました。私は大人になってからはじめて「ああ、これで自分の命も、子供の命も守ることができる」と安心しました。日本に攻めてくるのは中国ですが、F35を100機持っていれば、中国もおいそれと日本に攻めてくることはできませんし、沖縄も守ることができます。
また、憲法9条は戦争(交戦)を認めていないのであって、これは対等の立場にある二つの国が戦争をしてはいけないとしています。「自衛権」(自分や家族の命を守る)というのは憲法をもっても禁止できない(生存権は制限できない)ことは合意されていますので、F35は問題はありません。おそらくF35の購入を「憲法違反」として訴える人はいないと思います。
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