最終的に、「日本の同盟国であるイギリスを敵に回してまで、ロシアに味方する列強はない」「ロシアは自国防衛のため、ヨーロッパ側に張りついている兵力を極東には移動できない」、といった情報を通じて「負けない算段」を立て、日露開戦に踏み切ったのです。
四方(よも)の海みなはらからと思う世になど波風の立ちさわぐらむ
(日本を取り巻く四方の海はすべて皆兄弟だと思っている世の中であるのに、どうしてこのように波風が立ち騒ぐのであろうか)
開戦の折に明治天皇が詠まれた御製ですが、苦渋のご決断だったことが、この31字からありありと伝わってきます。
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