泥沼化するレーダー照射問題で最も恐れるべき「中露の介入」

 

問題は、水産資源です。このままですと、日本海での水産資源については、まず日本側の漁業従事者に大きな不利益が固定化してしまいます。また、乱獲による資源への影響も心配です。

そう考えると、このまま対立をエスカレートすることには、何のメリットもないわけです。「いずれ北朝鮮とも直接対話をして漁業協定を」という方向に持っていかねばならないわけで、いつまでも戦争ゴッコや、狐と狸の化かし合いを海上で続けるのもムリでしょう。

この問題ですが、まずは日本と韓国との間で真剣に対話をしないと、どこかで本当に中国あるいは、ひょっとしてロシア辺りが介入してきて、いずれにしても不必要なまでに政治的なポイントを得点してしまいそうです。

image by: Alexander Gatsenko / Shutterstock.com

冷泉彰彦この著者の記事一覧

東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を寄稿。米国と日本を行き来する冷泉さんだからこその鋭い記事が人気のメルマガは第1~第4火曜日配信。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 冷泉彰彦のプリンストン通信 』

【著者】 冷泉彰彦 【月額】 初月無料!月額880円(税込) 【発行周期】 第1~第4火曜日発行予定

print
いま読まれてます

  • 泥沼化するレーダー照射問題で最も恐れるべき「中露の介入」
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け