任せられない経営者
責任感の強いスタッフのように、あれもこれもと仕事を抱え込んでしまうのです。なかなか部下には仕事が任せられません。任せるのが心配なのでしょう。
接客もします。商品整理も、商品管理も、メーカーさんとの商談も、販売データの集計も、経理事務も、イベントの企画も。あらゆる仕事を自分でやろうとするのです。
そして、いつもぼやいています。「時間が足りない」。当たり前です。
これでは、お店がおかしくなってしまいます。経営者にとって、一番大事なのは経営戦略を練ることです。そして、お店の方向性を全員で共有することです。スタッフの行動が、その方向性に合っているか、いつも確認し続けなくてはいけません。
極端に言えば、それ以外の仕事はスタッフに任せてはどうでしょう。
今、仕事が多くて大変だと思っている経営者は、これも先ほどのスタッフと同じく、自分がしている仕事を全部書き出してみてください。そして、経営者しかできない仕事だけをピックアップします。あとは、部下に任せられませんか。
最初はうまく行かないかもしれません。うまく行かなければ、その都度立ち止まって部下と修正を重ねるのです。そうすれば、部下も成長します。おまけに、経営者の考えも伝わりやすいのではないでしょうか。
いずれにしても、多くの仕事を部下に任せれば、本当に必要のない仕事は消えていきます。さらにいえば、部下が仕事のやり方を改善してくれるかもしれません。部下を信じるのも経営者の役目です。まずは任せる勇気を持ちましょう。
■今日のツボ■
- 責任感の強いスタッフほど、仕事を抱え込む
- 仕事の内容を全部書き出して、他のメンバーに振る作業をする
- 同様に、経営者も仕事を抱え込まず、部下に任せることである
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