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スキップできない子が数分でマスターする、ナナメ上の教え方

子育ての悩みの解決になるようなヒントや、子育て中の母親の気もちを楽にしてくれる話を毎週届けるメルマガ『“幸せなお母さん”になる為の子育て』で、当人にとっては深刻な「スキップができない」という悩みを解決した話が掲載されています。

スキップができない!たかがスキップ、されど…

縄跳び、鉄棒(逆上がり)、でんぐり返り・・・など、子供達が成長するなかでできるようになって欲しい運動がいくつかありますが、スキップができなくて、それが原因でみんなから笑われたりトラウマになってしまう、というケースが結構あるようです。

テレビでも、フリーアナウンサーの川田裕美さんが、独特のスキップをして、それがとても面白いとさまざまな番組で披露して(させられて?)います。
川田さんの場合は、それがお仕事にも繋がり、突っ込まれても上手に返して、本人もそれほど傷ついているようにも見えませんが、これが学校などで笑われたり、クラスメートからいじられたりすると、本人の受ける傷はとても大きく、笑い事ではすまされないんですね。

でも、現実的にスキップができない、という人は意外に多く、学校でもみんなに嘲笑されて「ものすごく嫌だった」「学校に行きたくなくなった」「今でもトラウマ」と言われる人が結構多い事が分かりました。そして私のところにもこんな相談を頂いたのです。

パピーさん、こんにちは。リーママです。
(中略)長男は4歳になりまして、パピーさんから教えてもらったやり方で自転車はすぐに乗れるようになり、本人もとても自信を付けてくれたのですが、実はスキップができない事が分かりました。クラスの中でも出来ない子は多いので、まだそれほど本人が落ち込むほど影響はないのですが、私が教えようと思ったら、私もできなくなっていて(小さい頃はできていたと思います)どうやって教えたらいいんだろう?と不安になってしまいました。
ユーチューブでも調べてみましたが、良い動画もなく、ものすごく焦っています。主人に相談しましたが、主人は「スキップなんかできなくたって大丈夫だよ」と言って笑っています。
ですが、みんなができる中で自分だけできないとしたら、相当ショックだと思いますし、もし周りから笑われり、蔑まされたりしたら可哀想だと思うと、なんとかしてあげたいと考えています。
たかがスキップだと思われるかもしれませんが、何かよい解決方法がありましたら、教えて頂きたく思います。よろしくお願いします。

「たかがスキップ」かもしれませんが、誰でもが簡単にできるスキップだからこそ、それができない時に本人が大きく落胆することは十分にありますし、それが原因でトラウマを抱えることになっては本当にかわいそうです。なので、私はこのようにお返事しました。

パピーいしがみさんの回答・どうやってスキップを教えたらいいの?

リーママさんの気持ち。すごくよくわかります。
例えば今、フリーアナウンサーの川田裕美さんが、独特のスキップをテレビで披露し、それがとても面白い、といろんなバラエティー番組に出演されています。
あれは川田さんとしても、仕事に直結しますし、あの美人で聡明な『才色兼備』という形容がぴったりの川田さんも「苦手なものもある」と、そのギャップが可愛らしい、という事もあり、川田さんの人気の一つになっていると思います。

ですが、芸能人でもない私たちが、学校やみんなの前で、他の人に嘲笑されたら・・・と思うと、そのみじめさったら想像するだけで本当に辛いです。

ですからリーママさんの息子さんがスキップができず、親としてはとても心配になられているとの事。とても他人ごとには思えません。
又、リーママさんも、やってみたら自分もできなくなっていた・・・との事で「どうやったら教える事ができるんだろう」と悩んでしまわれたようなので、簡単にスキップができるようになる方法をお教えしますね。

まず、川田さんのスキップがなぜ、あんなに独特に見えるのか?を知っておいてほしいのですが、私たちは、足を交互に出して歩いていますよね?その時に前に出した足を「前足」後ろに残っている足を「後ろ足」とします。(本来、『前足』『後ろ足』という言い方は四足歩行の動物の足を言いますが、ここでは分かり易くそのように定義させて頂きます)川田さんの場合は、その「前足」で2回地面を蹴ろうとしているんです。スキップができる人でも、前足で2回地面を蹴ろうとすると、誰でも川田さん風のスキップになります。

ですが、本当のスキップは「前足」ではなく「後ろ足で1回地面を蹴っているだけなんですね。

多分、川田さんは、前に進みながらステップを踏もうとしているのですが、本当は片足を上げて、それを地面に付ける前に、重心が残っている後ろ足で一度跳ね、そして一歩踏み出す・・・それだけでスキップの基本は完成です。

ですが、文字にすると難しいので、まずは左足を挙げて、右足だけで立ってみてくださいそして右足だけで1回跳ねてみます。それができたら、その場で上げていた左足を降ろし、右足を上げて、左足だけで1回跳ねてみます。実は、これでスキップはもうできています。後は交互にそれを繰り返すだけなんですね。

ゆっくりゆっくり繰り返してみてください。
右足を上げて左足だけでトン次は左足を上げて右足だけでトン。又、右足を上げて、左足だけでトン。又、左足を上げて、右足だけでトン。慣れてくるとスピードが上がってきますから、少し体を前に傾けると自然にスキップになってきます。多分、昔できていたリーママさんは、これでできるようになると思います。

そして、今度は息子さんに教える、その教え方なのですが、リーママさんは、ケンケンはご存知ですよね?“ケンケンパ・ケンパ・ケンパ・ケンケンパ”とリズムに乗って片足を上げてやる昔ながらの遊びですが、子供にはスキップを教えるよりも前に片足を上げて遊ぶという事をやらせてほしいのです。
私たちが子供の頃は道路にハクボクでマルを作って遊んだものですが(今は、危険だから公園でしかできないかもしれません)、そんなケンケン遊びをして子供が片足で飛べるようにしてから教えてみてください。

ケンケン遊びができれば片足で跳ぶこともできるようになっている証拠ですから、先ほどの「右足を上げて、左足だけでトン。次は左足を上げて、右足だけでトン」をだんだん早くしていくだけで上手なスキップができるようになります。

必ずできるようになると思いますので、是非、子供と一緒に遊びながらやってみてくださいね♪

 

昨年の12月初旬にこのお返事をしたところ、1月の中旬にご報告を頂きました。もちろん、リーママさんも息子さんも上手にスキップができるようになったそうです♪では頂いたお返事をご紹介します。

パピーさん、こんにちは。リーママです。
先日は、スキップの方法を細かく教えて下さってありがとうございます。自分ができなくなってしまっていたことがとてもショックで「これじゃあ子供にも教えられない、どうしよう?」とパニックになっていました。

ですが、ゆっくり落ち着いて、「右足を上げて、左足だけでトン。次は左足を上げて、右足だけでトン」をやってみたら、私は数分で昔の感覚を思い出し、「あ、こうだったこうだった。よかった♪できた~」とホッとしました。

そして年末年始に実家に帰った時に、自分が小さかった時のように道路にケンケンパの輪を書いて、子供と一緒に遊びました。(田舎なので車の往来はありません)子供は「なにこれ?」と聞いてきて、考えてみれば、今まで子供とケンケンパをして遊んだことはなかったことに気づきました。昔の遊びって、いろんな意味があったんだな~と再認識しました。

「初めて」と言いながらも、子供は喜んでやりましたし、お婆ちゃん(私の母)が懐かしがって「これは石を蹴りながらこうやるんだよ♪」と言って参戦。親子三代で、ケンケン遊びを楽しみました。特にお婆ちゃんがとても上手で、片足でケンケンをしながら石を蹴って狙い通りの枠に入れるなど、息子も「スゲー」と言って夢中で楽しみました。

その後、息子に「じゃあ、スキップやってみようか?」と言ってみましたが、息子は急に暗い顔になって「いいよ。俺できないし」と言うのです。私はまだ、それほど落ち込んではいないだろうとは思っていたのですが、本人にはすでに「自分はできない」という気持が生まれてしまっていたみたいです。

なので私は「でもね。ケンケン遊びができる人はスキップ上手なんだって♪」「秘密のやり方があってねお母さんもそのやり方でやったらできるようになったよ」と言って、子供にも見せたのです。

そうしたら「じゃあ教えて。俺もできるようになりたい!」と。

そしてパピーさんに教わったように、一つ一つゆっくりと「右足を上げて、左足だけでトン。次は左足を上げて、右足だけでトンだよ」「これをゆっくり繰り返すんだ」・・・たったそれだけで、なんと、ほんの3分ほどで「あ、できるようになった♪簡単じゃん」と満面の笑顔です。

そして「おばあちゃ~ん。スキップできるようになったよ~」とお婆ちゃんにも見せて、楽しそうにスキップをやって見せます。お婆ちゃんも(本当はできるのだと思いますが)「おばあちゃんにも教えてよ」と言って長男に教わり「あ、できたできた♪」と盛り上がってくれました。

実家に帰省中はもちろん、お正月が明け、こちらに帰ってきてからも何度もスキップを練習して、幼稚園登園時に「今日はスキップで、先生を驚かすんだ」と張り切って幼稚園に向かいました。

先生からも「上手にできるようになってすごいね♪」と褒めてもらい、満面の笑顔でした。その後先生からは「このお休みで、なんか一回り大きくなったみたい。自信に満ちたいい顔をしていますね♪」と言って頂きました。

パピーさんへの最初のご相談が「スキップのやり方」になるとは思っていなかったですが、勇気をもってメールしてよかったです。ただがスキップ、かもしれませんが、やはり「できる♪」って自信になるし、子供の笑顔に癒されます。とても丁寧なお返事、ありがとうございました(^^)

リーママさんの息子さん。スキップができるようになってよかったですね。

スキップなんて・・・ってできる人は言います。もちろんできてしまえば「こんな簡単な事」と思うでしょう。ですが「こんな簡単な事」だからこそ、それを難しいと思っている人には、とても辛く切なく、「自分はできない」「こんな事もできない自分なんて・・・」って自分を卑下してしまう事もあるんです。

実は女子ワールドカップで優勝したナデシコジャパンのキャプテン、澤穂希さんもスキップができないってご存知でしたか?そして「私はリズム音痴!」とご自分の事を言っておられました。

でもリズム音痴な人が、転がっているボールに飛びついたり、走りながらボールをドリブルする・・・なんてできないと思うのです。澤さんがスキップができないのは、自分自身で「私にはできない」と思い込んだ結果だと思うのですね。

スキップが人生に影響を与える・・・とは言いませんが、自分で自分の能力に蓋をしてしまわないように、子供たちにいろんな「できる♪できた!」を経験させてあげてくださいね♪

image by: De Visu, shutterstock.com

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【著者】 石神明生 【発行周期】 毎週日曜

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