H.I.S.とポプラがタッグも。ダイナミックプライシングとは何か?

 

ダイナミックプライシングをどうビジネスに使うか?

どちらも基本的には、市場の需要シミュレーションをもとに、価格を決定するコンセプトで、収益の拡大を目指す、という意味において共通している。

特に、ITが発展してきた中で、この価格変動のシミュレーションの精度が上がり、また、インフラとしてAIが浸透してくるに従って、ダイナミックプライシングを採択することが以前と比べると容易になるだろう。

スポーツ市場での座席のダイナミックプライシングはどうだろう。

昨年、サッカーJ1の横浜F・マリノスは、この「ダイナミックプライシング」を導入した。対戦相手や前売り券の販売状況、天候などのデータをもとに人工知能(AI)を使い、1日ごとにチケット価格を変えていく、というやり方だ。J1では初めてだったので話題になったことが記憶に新しい。

AIで推奨価格が提示されて、決定はチームの方でするとのこと。単価を下げても、販売枚数が増えれば収益が拡大することを狙う。サポーターの方は、自分の好みの席や見え方、応援の仕方があるので、席の好みを重視するか、価格を優先するか選べる、ということが選択の基準になる。

また、福岡ソフトバンクホークスとYahoo!は、福岡ヤフオクドームでのオープン戦のチケットを、AIチケットというネーミングで、ダイナミックプライシングの手法で販売する、と報道されている。(MarkeJinより)

これまでは、S席A席などといった段階別での価格の違いは、スポーツ観戦などでもあったが、週末のときには通常価格、平日夜、人が少なさそうな需要のないときには、若干安く入場ができるという意味において、消費者にとってプラスになると言えそうだ。

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