米朝首脳会談は「大成功」。金正恩と北朝鮮に残された3つの道

 

トランプ、金正恩の交渉決裂でどうなるのでしょう?

  • 金は、核実験、ミサイル実験を再開できません。再開したら、アメリカは、「金は交渉を断念したようだ。しかたない…」といって、北を大攻撃するでしょう
  • 北朝鮮は、豊かになりません。現状、中国、ロシアが北支援をつづけている。しかし、これは「国連制裁違反」なので、大々的に、大っぴらにできない。せいぜい「体制が細々と存続していく程度」にしか支援できない

金はこれから、

  • トランプを信じるか?つまり、「完全非核化して、体制保証、制裁解除を勝ち取る」か?(繰り返しますが、アメリカがだますリスクはあります)
  • 核実験、ミサイル実験を凍結したまま、細々と生きていくか?
  • 核実験、ミサイル実験を再開して、アメリカに殺されるか?

いずれかを選ばなければならない。現状、もっとも可能性が高いのは

  • 核実験、ミサイル実験を凍結したまま、細々と生きていく

でしょう。そして、中国、ロシア、韓国に、「制裁違反の支援をもっと増やしてください!」と懇願するかもしれない。もしそれで中国が支援を増やせば、米中覇権戦争中なので、アメリカは、「中国は国連安保理の制裁に違反して、北を助けている!」と非難する。そして、対中制裁を強化することでしょう。中国としても悩ましいところなのです。

こう考えると、アメリカの対北政策は実にうまくできています。アメリカも困らないし、日本も困りません。そのように見る人は、あまりいないのですが。

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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