【佐世保バーガー】創業40年!老舗のサクサクバンズは星二つ半

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佐世保バーガー食べ歩きで勝手に☆でランキング
●サンドウィッチ&ハンバーガー ロン
 佐世保市大和町843-6

メルマガ『大原さんちの九州ダイナミック』を漫画家の妻・大原由軌子と共同配信しているライターの大原広軌です。佐世保バーガー食べ歩いて勝手に☆で評価する『ボーサセのガーバー』、コーナー連載3回目にして、嫁から泣きが入りました。

「皆さん一生懸命バーガーを作られているのに、それをおいしいだのそうじゃないだのなんて言う資格は私にはない」……。

意訳すると、「ヨゴレはお前が引き受けろ」ということだと思いますので、今号より大原広軌が引き継ぐこととなりました。よろしくお願いいたします。

とある土曜日、1円でも安いガソリンスタンドを探そうと燃料を無駄に消費しつつ車を走らせていると、片側1車線のそう広くない通り沿いにあのキャラクターが!

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「サンドウィッチ&ハンバーガー ロン」とあります。小学生時代に何も知らずにタマネギの入ったハンバーグを与えてしまい、それから体調を崩してしまった近所の犬と同じ名前というところが気になると言えば気になりますが、1973年から40年以上も営業を続けているというその歴史に敬意を表し、いただいてみることにしました。

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アメリカンテイスト溢れる店内には、テイクアウト用の箱に書かれた芸能人のサインがこれ見よがしに飾られています。

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16年前、単行本デビューを控えていた時にティッシュの箱に練習した自分のサインもこっそり紛れ込ませようかとも思いましたが、後々笑いものになるのもアレなのでやめておきました。

カウンターにはハングルのメニューも置かれてます。

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どうやら定番はレタスベーコンチーズエッグの「ロンバーガー」らしいのですが、Sサイズもあるとのこと。子どもたちにはそれで充分かなと思い、カウンターの向こう側で黙々と卵を仕分けしている50歳くらいの男性に、「Sサイズっていうのはどれくらいの大きさなんですか?」と聞いてみるも返事ナシ。

あれ? と思った私の心中を察したのか、キッチン奥でレタスをちぎっていた男性の母親と思しき80歳は超えているであろう老女が「Sサイズはもの凄くちっさかですよ。ピンポン玉ぐらいですけん」とフォロー。

なるほど。ここで私が“なるほど”と思ったのは、Sサイズの大きさがピンポン玉大、ということではありません。「なるほど、ちょっとアレな我が子の面倒を見るために40年前にお店をオープンし、その息子は中学校を卒業してから厨房でずっと卵を仕分けしたり食器を洗ったりしているんだな…」という意味の“なるほど”です。

そんな親子が作るバーガーが万が一まずかった場合、それをそのまま伝えてもいいものなのだろうか。それは人道に悖(もと)る行為と受け取られてしまうのではないか……。

しかし、佐世保バーガーナビゲーターとしては、情にほだされた評価を垂れ流すわけにはいきません。ここは真実を伝えなければ、と思い、ロンバーガーのMサイズ(500円)を家族4人分注文。そして待つこと10分ほど。

「ロンバーガーお待ちのお客様、お待たせしました。お代お先によろしいですか?」

なんだよ息子、まったく普通に話せるじゃねえか。

アレ疑惑がかかっていた彼ですが、この時点で一般的な成人男性だと判明。どうやら先ほどはこちらの質問が聞こえていなかったようです。これで心置きなく味を採点できます。

で、こちらがロンバーガー。

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直径12~13センチほどのバンズに具材がはみ出しギリギリな感じでサンドされています。

佐世保バーガーを食べる時に禁物なのは、ためらいの気持ちを持つこと。かぶりつくのに躊躇してしまうと、具は落ちるわソースで手は汚れるわでろくなことになりません。ということでガバッといってみました。

初めての食感です。バンズがオーブンで焼かれているため、ほかのお店では味わえない“サクッ”という食感が非常に新鮮で、それだけでおいしく感じてしまいます。

パティも初めての味だったので思わずお店の男性に聞いてみたところ、ミートローフを使用しているとのこと。ベーコンの味もなかなかです。

そんな具材を引き立てているのが、少々甘目のマヨネーズ。こちらは自家製だと、やはり男性が教えてくださいました。

前回の「笹家」さん同様、子どもたちの食いつきもかなりよく、ロンバーガーの実力がうかがえます。

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というわけで「サンドウィッチ&ハンバーガー ロン」、「笹家」さんと同じく星二つ半(最高点は星三つ)。

まだバーガー巡りを始めて3軒目ですが、今のところこちらは充分人にオススメできるレベルであります。

info:「サンドウィッチ&ハンバーガー ロン」HP

『大原さんちの九州ダイナミック』
著者:大原広軌(おおはら こうき)
1969年、東京生まれ。フリーランスライター、構成作家。代表作は『精神科に行こう!(文春文庫)』。妻は漫画家の大原由軌子。2011年、家族とともに妻の実家がある長崎県佐世保市に移住。現在は夫婦でメルマガを配信しつつ、様々なメディアに寄稿する日々を送っている。

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