英語の用例で判明「クリエイティブ」に生きるのは割と難しくない

 

話がここまで来ると、日本人は意図的に「create」系の言葉を避けて来たようにも思える。そうかもしれない。絶対的な創造主「the Creator」を持たない文化にある民族にとって「創造」という概念自体に抵抗があってもそれはそれで自然なことだからである。

では、我々日本人はクリエイティブになれないのだろうか。

ここで英語圏において「creative」が使われる状況を考えてみる。例えば、手元にある既成の道具Aと道具Bを組み合わせて新たな機能を持つ道具Cをその場で咄嗟に思いついた時など「How creative!」などと言う。あるいは、病院などで医師が安価な薬の副作用を逆に利用して当該症状を抑えようとしたりした場合にも「Creative!」と言う。

こういった事例から考えるに、再構築力や多面的理解といった能力、ざっくり言えば応用力があればどうやら「creative」なようである。では、上記のような場合に臨んだ際、日本人ならどう言うだろうか。「頭いい!」おそらく、こんなふうに言うのではないだろうか。これならずっと分かり易いし、「creative」であることよりは語感的にもかなりハードルが低いような気がする。

ここに何らかの解を見出したいのである。毎日の生活の中にある「頭いい!」をたくさん見つけること、それこそが実はクリエイティブということなのである。そう思えば「クリエイティブ」なことは今までもこれからも特別なことじゃなく当たり前にある筈のものなのである。

という訳で、明日からは別段肩肘張ることなく「クリエイティブ」に生きて行きたいものである。

image by: metamorworks, shutterstock.com

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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