陰謀説も浮上。誰がJOC竹田会長を「6月退任」でクビにしたのか

 

予審となれば8割は裁判に

【読売】は1面トップが「竹田退任」の本記。2面の関連記事は、競技団体理事の任期に関するスポーツ庁の方針というテーマ。17面はスポーツ面での取り上げ、39面社会面までと、やはり「竹田退任」漬けではあるものの、《朝日ほどには熱心でないようにも見える。3面解説記事「スキャナー」は、親の体罰禁止問題にシフトしていて、「竹田退任」問題の解説的な中身は社会面まで辿っていかなければ行き着かない。

1面には他に再審決定や地方の地価上昇などの重要ニュース。2面もむしろ外国人労働者の問題などがメイン。

uttiiの眼

「竹田退任」に関しては、1面記事に「竹田氏の続投に理解を示していたIOCも、退任を求める方向に傾いた模様だ」となっていて、この点、《朝日と似通った理解。末尾に桜田五輪相のコメントまで紹介しているのは、無用な形式主義だろう。「体制を整えてしっかりと準備を進めてほしい」と語ったとされるが、無意味だろう。

39面は、竹田氏の会見の模様に加え、仏司法当局が進めている予審手続きについて説明が為されている。複雑な事件の場合、実際の裁判に掛けるかどうかを予審判事の捜査によって決める手続きで、捜査には平均で2年半程度掛かり、8割ほどが裁判になるという。

基本的にはこれまで各紙が書いてきた内容と同一だが、重要な指摘が一つ。フランスで閣僚が捜査の対象となったような場合、予審手続きの開始は重みのある司法判断と受け止められ、自身で進退を決める基準と見做されることがあるという。要するに、予審がスタートすれば要職を辞するということ。竹田氏に掛かった嫌疑はそれほど重いものということだ。

ただ、フランス刑法では民間人のカネのやり取りが贈収賄に問われる可能性があるが、日本の場合はないこと。従って、仏当局が仮に竹田氏の身柄を要求しても、日本側が応じるかどうかは不透明だ、として、記事を閉じている。

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