いじめ問題で学校側を動かすため親が身につけるべき「相談力」

 

彼女ははっとした表情で、「お金や結果で返ってくるのだ」ということは考えたことも無かったこと、家族とそういった、突っ込んだ会話をしたことがなかったこと、実は母と娘である自分との関係性が薄いこと、父母も仲が良くないこと、祖母と母との間の交流もないことを教えてくれました。彼女は、すべての原因はそこにあると言いたげな様子です。

私からは、「あなたの過去や家族の悩みを聞いてほしいならば、他に相談にのってくれる人、話をじっくり聞いてくれる人に相談してください。カウンセラーさんが適任でしょう。私は、今はあなたの将来を支援する友人です。過去の愚痴を聞くためだけに費やす時間が惜しいです」ときっぱり言いました。

「就職先を決めたいなら、今すぐできますよ。ほらスマホでハローワークの求人サイト、インターネット検索だってできます。私はソーシャルワーカーなので過去、数多くの人を支援してきましたからわかります。貴女は必ず就職できます。今聞いた、あなたの条件で、就職情報を探すと、はいっ、大学に近いところで数件、これだけ出てきましたよ。どうですか、明日にでもハローワークの窓口に行って、紹介状を出してもらい、面接の日取りの連絡を取ってもらい、明後日にも面談を受ければ、1週間後には就職が決まっています。さあ、どうですか?」と提示してみました。

最初はあっけにとられていた彼女でしたが、私から

  1. 今の日本は若者人口が少ない、売り手市場
  2. 4月という絶好の就職チャンス
  3. 若いので既卒はハンディにならない
  4. 留学もボランティアも尊いので企業は必ず評価してくれること

など強みになるところをたくさん示して、背中を押しました。彼女は、「1年以上もあれこれ悩んでいたのに、相談したら数分で解決してしまった!」と大笑いしていました。

数日後、ラインで彼女からお礼のお知らせがありました。就職が決まり経済的な悩みが消えてスッキリしたようです。このぶんなら学業も芸術活動も見込みありです、うれしいことです。

大事なことは、「問題の見切り判断力の速さ」、そして、「だれに相談したら自分の悩みが解決するのか」よく考えて行動することです。

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