財布の中身を整理してわかった、レジの受け皿にカードを置く習慣

 

かくして私の財布はスマートになった。気分はいい。カードの取り出しもスムーズだ。それなのに「当店のカードはお持ちですか?」の質問に「いえ、結構です」と答えるたびに何か言いしれないモヤっと感が湧き起こって来るのはどういう訳か?

どうやら知らぬ間にレジの受け皿にカードを置くことが、買い物という行為の一部になっていたようである。習慣になっている以上、それを止めれば幾ばくかの喪失感があるのは当然のことである。

これに慣れるには一定期間の訓練が必要である。油断はできない。絶妙なタイミングで「よろしければお客様、新しくカードをお作りいたしましょうか?」が来るからだ。

という訳で「当店のカード…」「いえ、結構です」と、やや食い気味に言葉にしては、やせ我慢をする日々である。

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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【著者】 山崎勝義 【月額】 ¥220/月(税込) 初月無料! 【発行周期】 毎週 火曜日 発行予定

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