ビジネスメールなどでつい迷ってしまうのが、漢字とひらがな表記によって意味が変わってくる言葉。ズラッと出てくる変換リストを前に手が止まってしまう事、ないでしょうか。今回の無料メルマガ『神垣あゆみメールマガジン』では、「いただく」というたった4文字で構成された言葉が持つ多彩な意味や、ケースごとの適切な使用法を解説しています。
間違いやすい言葉 「いただく」
「いただく」という言葉も注意が必要です。
「もらう」の意で使う場合は「頂く」と漢字表記にします。
例)貴社から頂いた資料です。
先日はおみやげを頂き、ありがとうございました。
一方、補助動詞として使う場合は「いただく」とひらがなで表記します。
例)わざわざお越しいただき恐縮です。
企画書をご確認いただけますか。
パソコンで入力の際「頂く」と漢字表記されたまま気づかないことが多いので、使い分けの基準を知っておくと活用できます。「いただく」もあいさつ文やかしこまった文章には頻出するので、注意しましょう。
ちなみに…「白雪を頂いた山々」のように「載せる」という意味で使う場合も表記は「頂く」です。「戴く」とも書きますが、新聞表記では「頂く」で統一されています。
「食べる」の謙譲語、食前のあいさつはひらがな表記です。
例)豪華なお弁当をいただきました。
いただきます
ついでにもう一つ。「お越しいただく」の「越」。「こえる」という意味で使うとき、パソコンの変換候補には「越える」と「超える」が出てきます。
使い分けの目安は、数字がこえる場合は「超える」(超過のイメージ)、場所をこえる場合は「越える」(越境のイメージ)と覚えるようにしています。ご参考まで。
※参照
●『記者ハンドブック』
●『朝日新聞の用語の手引』
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