香港200万人デモが証明した、中国「一国二制度」のまやかし

 

向かうべき方向、バランスを失っている世界

以前もこのメルマガで書きましたが、世界全体がバランスを失ったコマのように迷走しているように思えてしかたないのです。

ロシアでは、政府に批判的な新聞記者が麻薬販売容疑で拘束されました。モスクワ市・州の大規模汚職について追及していたところだったそうで、口封じのために拘束されたのではないかと報じられています。また、ロシアの有力新聞3紙が共同で「事実無根だ」とする共同声明を発表しました。メディア規制が厳しいロシアでこのような動きは珍しく、大規模な市民デモも計画されているとのことです。

ロシア“反政権”記者を拘束 大手3紙が異例の抗議

米中貿易経済戦争もまだまだ収束の様子はありません。トランプ大統領は、中国が首脳会談に応じなければ報復関税を発動するとも発言しています。その影響かどうなのかわかりませんが、香港のデモに対して中国政府は、デモの背後に外国勢力の存在があるという認識を示し、「断固反対する」と言っています。

2018年にサウジアラビアの記者が殺害された事件がありました。この時も、各国が自国の利益を守るため、それぞれが殺人事件を利用しようとしました。サウジアラビアは石油大国ですから、アメリカやトルコだけでなく日本も一枚かんでいます。殺人事件の真相など、この際どうでもいいのです。結果は、政治的判断でどうするかが決まるのです。

オーストリアのデモでは、警察官がデモ隊の一人を何度も殴る動画が報道されました。権力、民主、自由、正義。今、世界ではその定義や枠組みが混とんとしており、日本を含め世界各国は向かうべき方向を失っているように思えます。

image by: ぱくたそ

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