韓国が日本に譲歩しなければならない。韓国人弁護士の冷静な論理

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「徴用工問題」「対韓輸出規制」でこじれにこじれ、冷え切ってしまった日韓関係。韓国人の中には、日本製品の不買に走る人々も少なくありません。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴31年目を迎えた日本人著者が、韓国人弁護士による「不買運動や韓国政府の対応」に対する批判的なインタビューを紹介し、韓国にも落ち着いた考えをもつ人もいることを忘れてはいけないと記しています。

日本製品不買運動の陰には

韓国・中央日報に新しい切り口の記事が載っていた。簡潔にご紹介したい。梁三承(ヤン・サムスン)という法曹人とのインタビュー記事である。以下の内容は、この梁三承さんの述べた話をもとに筆者の文章でお届けする。

この人は、2005年に盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府が作った「韓日会談文書公開の後続対策関連の官民共同委員会(以下、官民共同委員会)」の共同代表を勤めたひとである。共同代表のもう一人というのは、現在韓国のトブロ民主党の党首をしている李海瓚(イ・ヘチャン)氏である。

2005年、「官民共同委員会」が、「個人の請求権は1965年、韓日請求権協定に反映された」つまり個人の請求権はすでに解決済みという発表をした。この発表に対して、2012年5月、韓国の大法院(最高裁判所)がこれを覆す判決をした。2018年10月に大法院がこれを確定する判決を出すや、2019年7月1日、日本政府は韓国に対する一部品目の輸出規制策を出した。

梁三承さんは、「大法院の判決は尊重すべきだ」としながらも「日本企業の財産差し押さえに走っては困る。韓国政府は早急に日本政府と会って外交的に解決しなければならない」と強調する。

梁三承さんの基本的なスタンスは、1965年の韓日請求権協定に関して、賠償問題は解決済みという考え。ただし、1965年の韓日請求権協定では、日本軍慰安婦サハリン朝鮮人朝鮮人原爆被害者問題の3つの項目は除外されているそうで、これが問題をこじらす元凶になっているのではないかということ。

ただし同協定に対して法律的・合理的にアプローチするならば、1965年協定当時強制動員された人たちの私的請求権まで解決されたと見るのが正しいというのが支配的な考えだったようだ。

決定当時、委員会内で葛藤はほとんどなかった異見や論争もあまりなかった。梁三承さんはその後も、強制徴用などの問題に関して関心を持ち続け、2010年12月、日本弁護士連合会ととともに韓日政府の日本植民地支配期の被害問題の解決を促す共同宣言を発表したりもした。

そうしたなか、韓日両国政府と企業が共同で基金を作ろうといういわゆる「2+2解決策を提案したこともある。「2+2」というのは、日本政府+日本企業(2)、韓国政府+韓国企業(2)の「2+2」である。

今は、「1+1+α韓国政府)」というアイディアもある。これは日本企業(1)、韓国企業(1)、それに韓国政府(α)の「1+1+α」である。でもこの案は、今の日本政府に届きそうにない。後々、両国関係が好転した時に提示できるだろうということ。

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