米ペット産業で、手作りペットフードがトレンドになっている理由

 

成長中のアメリカのペット産業

それにしても、ひと昔前まではペットを飼うことは身近な経験者や病院の先生、ペットショップの方、本や雑誌などがペットについての情報源だった。でも今はインターネットでも知識を得ることができる。飼い主だけじゃなく、ペットにとっても環境が良くなったのではないかなと思う。

そして、以前より知識が増え、いろんなペットや飼い主に影響されてペットを飼う人も、もしかしたら増えているのかも?そんな様々な要因があってか、近年、ペット産業は急成長している。

具体的には、2018年のペット産業の市場規模は史上最大となる720億ドル(1ドル=110円換算で約8兆円)を記録。American Pet Products Association(APPA)発表のデータで時系列にみてみると、2017年は約700億ドル(7兆7,000億円)、2018年は720億ドル(約8兆円)で対前年比4.4%増。2019年は3.9%さらに増加する760億ドル(約8兆4,000億円)が見込まれている。

ご参考:
Americans Are Spending More on Pets Than Ever Before: $72 Billion

2016年にブログでペット産業について取り上げた際には、同じくAPPAの調査報告として、2018年のアメリカのペット産業の市場規模は675.6億ドル(7兆4,360億円)になるとの予測とお伝えしていたが、結果的には予測を大幅に超える成長となっている。

ご参考:
NYのユニークな巨大看板事例、高級車売るには車より可愛い子犬が効果的?

ちなみに、日本でもペット産業は顕著に成長しており、年率0.4%の伸びを見せているが、アメリカは年率4%なので日本の10倍のペースとなっており、様々な分野で興味深い改革が進んでいるが、例えば、ペットフード改革

私たち人間が、近年、健康に気をつけているようにペットの健康にも気をつける人が増えており、特に人口調味料や保存料、実際に使われている素材を気にする人が増加。

また、ペットの食物アレルギーも注目されていて対策が進んでいる。アメリカ大手ペットショップのペトコ(Petco)は、今年5月、人工的な素材を含んでいるワンちゃんや猫ちゃん向けペット・フードの販売を停止。オンラインやお店の棚からもすべて排除したのだ。

さらに「ペット・フード業界に革命」とまで言われている取り組みとして、手作りペットフードのスタートアップ企業のジャスト・フード・フォー・ドッグス(JustFoodForDogs)と提携して、ペトコ店内に店内キッチン・コーナーをマンハッタンのユニオン・スクエア店内に設置。毎日、手作りしたペットフード(主に犬中心)を販売している。近隣のペトコショップにもここから配送しているという。

ご参考:
ニューヨークのPetcoで進行中のペット・フード革命、JustFoodForDogs

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