現役医師が教える最新エビデンス、お勧めできないドリンクとは?

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最近の医学研究で、砂糖入り飲料がさまざまな病気のリスク要因となっていることが明らかにされているそうです。脳への悪影響など、それら多くのリスクを具体的に伝えてくれるのは、メルマガ『ドクター徳田安春の最新健康医学』の著者で沖縄在住現役医師の徳田先生です。先生は、沖縄の戦後生まれの平均寿命が全国平均を下回っているのも、米国占領下で広まった砂糖入りドリンクが一因だと疑っていて、お勧めできる飲み物、できない飲み物についても記しています。

砂糖入りドリンクは飲まないで!

砂糖入りのドリンク剤は体に悪いからできるだけ飲まないでください。今回の私からのアドバイスはこれです。砂糖入りのドリンク剤を普段から飲んでいると肥満になりやすくなります。また糖尿病や脂肪肝になりやすくなります。そして、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性の病気になりやすくなります。

最近の研究によると、砂糖入りのドリンクを飲んでいると様々ながんにかかりやすくなることもわかりました。大腸がん、膵臓がん、乳がん、胆嚢がん、前立腺がん、などです。砂糖を摂りすぎると、腸内細菌が病的グループに変化します。多くの病気が病的な腸内細菌にも影響されて起こることがわかっています。

さらには、高齢者ではアルツハイマー病のリスクが高くなることがわかってきました。ある研究者は、アルツハイマー病のことを3型糖尿病と呼んでいます。糖分の取りすぎがアルツハイマー病のリスクになるからです。アルツハイマー病は最も多い認知症の原因です。痩せ型の人でも砂糖入りドリンクは飲まないほうがいいのです。

子供に砂糖入りドリンクは与えないで!

子供には砂糖入りのドリンクは飲ませないようにしましょう。特に、2歳以下では砂糖をあたえてはいけません。2歳を超えても1日小さじ1杯までが限度です。子供の生活習慣は一生涯重大な影響を及ぼします。子供のときに肥満になると、成人になって以降もずっと肥満のままでいるリスクが極めて高くなります。

また、最近の研究によると、子供や妊婦さんが砂糖入りのドリンクをとりすぎると、子供の脳の発達が悪くなることがわかっています。特に、記憶や判断能力の発達が妨げられることがわかっています。中高年者が砂糖入りドリンクを飲みすぎるとアルツハイマー病のリスクになる一方で、子供が飲みすぎると脳の発達が阻害されるのです。砂糖入りドリンクは脳にとってよくないのです。

子供は甘いものが大好きです。これは進化の過程で、環境中での苦いものは毒物が多いために、苦いものを避け、環境中で比較的に毒が少ない甘いものを選択的に取るように進化の過程で獲得した味覚嗜好です。しかし、このように砂糖が回りの加工食品内に溢れかえっている現代では、むしろ砂糖のほうが人類にとって脅威になりつつあります。

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