1、2歳児のおもちゃの取り合いは成長の機会。親がすべき3つの対応

 

3.気をそらす

子どもは、新しいものが大好きです。取り合いに収拾がつかないときは、他のおもちゃを提案したり、他の遊びをしたりして興味をそらせることも一つの手です。

うまくいかない場合も多々ありますが、楽しそうに遊んでいる姿を見せると大抵の子どもは興味を持ちます。親がひと工夫することで、取り合いが収まる場合もあります。

3~4歳になると、お互いの気持ちを考えることができるようになってきます。「心の理論」が出来上がるからです。それまでは親として「子どもの心の成長」をさせるためにも、思う存分子どもに取り合いをさせ、経験を積ませましょう

家庭教育アドバイス…「心の成長力アップ」

取り合いを通して、子どもは自分の物と人の物の区別がつきます。同時に、自分の気持ち、相手の気持ちに気づくようになります。それがだいたい3~4歳の頃で、「心の理論」が完成する時期です。

その時期を迎えると、これまで親が言っていた「貸して」「いいよ」「ありがとう」「ごめんね」が「親から言わされる」のではなく、自分の口から自然に出るようになります。相手の気持ちがわかるからです。

おもちゃの取り合いは、人とのコミュニケーションを構築するための第一歩です。社会性を学べる絶好の機会とも言えます。「転ばぬ先の杖」とばかりに親が先回り介入して、取り合いの経験を持てない場合は、社会性は育ちません。みすみす子どもの成長の場を奪ってしまうことになります。

お友達とうまく遊んでほしいと思うのなら、思う存分、取り合いや喧嘩を経験させることです。喧嘩がエスカレートするようであれば、親が介入し、相手に怪我をさせるような危険な行動はダメ、ということをその場でしっかり教えることが大切です。

子どもをしっかり観察し、気持ちに寄り添いつつ体験させることが「心の成長」には一番の栄養です。親は「待つこと」「先回りしないこと」「共感すること」が仕事です!!

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家庭教育アドバイザー 柳川由紀この著者の記事一覧

家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

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