「これ、お願いします」というが一言が言えないがために、一人で大変な負担を背負ってしまった経験をお持ちの方、少なくないと思われます。今回の無料メルマガ『東北NO1メンタルトレーナーが送る『自信をはぐくむ、幸せな自分のなり方』』で心理カウンセラーの吉田こうじさんが紹介しているのは、そんな方に送る、人にものを頼めるようになる思考法。まさに「逆転の発想」は目からウロコ、今すぐ使える考え方ですよ。
人に頼ることは「悪」だと思っている残念な考え
企業や自治体で研修をしていると、「人にものを頼めない」ということで、何かとご苦労をされてばかりしている人が結構多いことに気づかされます。あ、「自分が一番優秀で、周りに頼めるような人材がいない」というケースはここでは除きます。
で、どうしてそんなに胃がキリキリするくらい追い込まれているのに、人にものを頼めないのかを聞いてみると、ビックリするほどみな同じような回答なんです。それは何かというと「頼んだら相手に迷惑をかけてしまうから…」です。なので、とにかく遠慮してしまって、素直に「助けて欲しい」と言えずに我慢するというか、諦めるというか…。
ちょっと前に「頑張り損・我慢損・真面目損ばかりの辛く苦しい人生が続くのはなぜ?」で、「頑張り損」「我慢損」「真面目損」ばかりの辛く苦しい人生が続く人は、「人に尽くすことでしか人と関係性を築けない」という特徴があるということをお話ししましたが、まさに「尽くすこと」の真逆が「頼むこと」ですから、そりゃできなくてもしょうがないかなとは思います。
でも、そうやって一人で抱え込んで頑張っているからこそ、これまで「頑張り損」「我慢損」「真面目損」ばかりの辛く苦しい人生が続いてきたわけで…。なので、そろそろ頑張る方向性を180度転換しないと、これからもっと大変な目にあうんじゃないかなって思うんです。
でも、どうしてそこまで迷惑をかけることを恐れてしまうのでしょうか?
それは、迷惑をかけたことで「嫌われる」「能力がないと思われる」「印象が悪くなる」といったことが怖いっていうのもあるし、自分が「助けて」って勇気を出して素直な気持ちを吐露しても、誰も手を差し伸べてくれる相手がいなかったらどうしよう…という怖れもあるし、今回自分が助けてもらった相手から、今度は助けてって求められるかもしれない…でも、自分には助けられる自信がないし…せっかく恩という「モノ」をもらったのに、自分にはその恩をお返しするような「モノ」がないし…とまあ、色々なことが頭を駆け巡っているわけです。
と言っている以前の僕自身も、人にものを頼めない人間だったので、こうした気持ちはよくわかるつもりです。ここら辺については先週アップした「自立と依存」の動画「自立しようと頑張っているつもりで、実は依存心を強化しているかもっていう悩ましいお話し」でお話してます。
でも、いくら人に頼まないで、自分の力で真面目に頑張っていても、結局、「頑張り損」「我慢損」「真面目損」ばかりの辛く苦しい人生が続いてしまうので、ある時からそれまでとは全く違う考え方を持つようにしました。
それはどういう考え方かというと、「人になにかを頼むということは、その人に活躍する場面をプレゼントすることだ!」です。言い換えるなら、なんでもかんでも一人で背負いこんでいる時って、周りの人が活躍するチャンスや、「ありがとう」って感謝されるチャンスを強欲なまでに全て奪っているということです。
こういう考え方を持つようになるまでは、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、幸いなことに、人間って習慣の生き物です。なので、行動を繰り返しているうちに自然となれるものです。「頼むこと=迷惑をかけること」ではなくて、「頼むこと=活躍のチャンス、感謝してもらえるチャンスをプレゼントすること」。そんなふうな考え方を持ってみるといいかと思いますよ~。
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