コンビニなどでついつい買ってしまうアイスですが、あまりに頻繁だとその出費もバカにならないものです。そんなアイスを自作できたとしたら…。今回の無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では著者で現役科学者のくられさんが、アレンジも自由自在、自分好みのアイスを簡単に作る方法を紹介しています。
カップアイスを家で再現する
アイスクリームにはハーゲンダッツのような小さいカップに入って何百円もするものと、大きなカップに入って100円もしないカップアイスがあります。どちらも同じようなアイスクリームですね。
実はこの安いアイス、高いアイスと比べてまったくの別物だというのをご存じで美味そうしょうか。
種明かしをすると、食品表示ラベルを見れば一目瞭然です。
まず高いアイス(ハーゲンダッツとか)は品名「アイスクリーム」と書いてあります。
アイスクリームをアイスクリームと書いてあるのは当たり前…だと思いますが、安いのはなんなんでしょう?
実は安いアイスはアイスミルクやラクトアイス、氷菓子などと、乳脂肪の含有量によって名称が違い、安いアイスはアイスクリームとは書かれておらずラクトアイスや氷菓子という表記になっています。
そんな格安アイス、実は簡単に作ることができたりします。
作り方は極めて簡単。さらにアレンジも自由自在です。今回はグリセリン脂肪酸エステルを使っていますが、入れなくても問題なく出来上がります。
まず、100円程度で売られている植物性ミルクを材料とします。
フタをあけ、植物性ミルクにバニラ風味のためのバニラエッセンス、甘味のガムシロップ、そしてバニラアイスらしい薄く黄色身がかかった色にするために着色料を入れてバシャバシャと振ります。
あとはパックのまま冷凍庫にいれるだけ。本来のアイスクリームに必要なかき混ぜ処理も乳化剤のおかげで不要です。
チョコミルクを溶かして入れればチョコアイス、練乳を入れて甘さを調節すればミルクアイスに、イチゴジャムを入れて固めればイチゴアイスに…とバリエーションは無限で、自分の好みのアイスをいくらでも作ることができます。
植物性ミルクというのは、ミルクを出す植物があるわけではなく、乳化剤で植物油と水をミルク状に混合したモノです。その時点で既に乳化剤を含んでいるので、改めて乳化剤を入れなくてもそれなりのものが出来上がってしまいます。
また植物性のミルクなのでジャムなどの有機酸を含むものをいれても酸とミルクが反応して凝固するということもしません。さらにアイスクリームより植物油由来なのでカロリーは実は低いという良い点もあります。
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こういう添加物を入れるとよりなめらかになり、完成度があがります。
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