苦し紛れの「解散総選挙」に逃げ込む安倍首相、国民総脱力のXデーはいつか?

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SNSで「逃げずに国会に出ろ!」と拡散されたものの、なかなか安倍晋三首相が現れず閉会を迎えた臨時国会。メルマガ『きっこのメルマガ』著者で人気ブロガーのきっこさんは、安倍首相の特徴ともいえる「国会閉会、人気の集まるスローガン、解散総選挙」のパターンを挙げながらも「前時代的価値観にとらわれた自民党政権のせい」で、そのスローガンが未達成のままである点を、明快に斬っています。

「嵐」のコンサートで現実逃避。逃げ回る安倍首相

安倍晋三首相にとって、今回の臨時国会はとても厳しい国会だったと思う。自分が任命した大臣が2人続けて公選法違反で辞任に追いやられた上に、自分の子分である萩生田光一文科相の「身の丈」発言からの教育改革問題など、これだけでも頭が痛いのに、そこに「桜を見る会」の問題だ。これは安倍首相自身の疑惑なので、自分が国会で答弁しなくてはならない。でも、完全に「黒」なのだから、国会に出て矢面に立てば苦しい言い訳に終始することになる。

そこで安倍首相が取ったのは、とにかく出来る限り国会に出ずに逃げまくるという、見ているこちらが恥ずかしくなるような小学生のような作戦だった。ツイッターでは「安倍晋三、逃げずに国会に出ろ!」というワードがトレンド入りし、野党議員たちも安倍首相の責任放棄を厳しく批判した。あたしが特に呆れたのは、国会は連日欠席していたのに、その間に平然とアイドルグループ「嵐」のコンサートを見に行き、「嵐」のメンバーとの写真を自身のフェイスブックで公開したことだった。

そして、あれほど「憲法改正!」「憲法改正!」と連呼していたくせに、今国会で絶対に可決成立させようと目論んでいた憲法改正のための第一歩である「国民投票法改正案」を先送りしてまで、会期延長をせずに閉会したのだ。安倍首相は、ことあるごとに「憲法改正は自民党立党時からの党是(とうぜ)だ」と繰り返して来たのに、党是、つまり自民党の最も重要な基本方針を後退させてまで保身を優先したわけだ。そこまでしても「桜を見る会」の追及から逃れたかったのだから、12月9日に国会が閉会した瞬間、安倍首相は「逃げ切った!」と思って、心の中でガッツポーズをしたことだろう。ちなみに、閉会から3日後の12月12日の文化放送『くにまるジャパン極』で、木曜コメンテーターの伊藤惇夫さんは、次のように述べていた。

伊藤惇夫さん「12月9日に臨時国会が閉会しましたが、国会が終わった直後、安倍さんはだいぶはしゃいでいたようで、いろいろと関係者を招いてワインを飲んだんです。安倍さんのはしゃぎぶりは、逆にそれだけ国会が辛かったのかなと、国会が終わってそれだけホッとしているっていうのは、それだけけっこうキツかったのかなって感じですね」

安倍首相は9日の閉会後の記者会見で、「桜を見る会」について自分からは一切触れず、憲法改正のことばかり連呼した。最近の世論調査で改正議論を行うべきとの回答が多数を占めていると前置きした上で、「国民的関心は高まりつつある。国会議員として国民的意識の高まりを無視することはできない」と述べ、「憲法改正は決してたやすい道ではないが、必ずや私の手で成し遂げたい」などと言った。

おいおいおいおいおーーーーい!!それなら、この会見の前々日と前日の全国世論調査で「桜を見る会」に関する「安倍首相の説明を納得できるか?」との質問に、「納得できる」が14%「納得できない」が72%なんだから、国会議員としてというより「問題の当事者」として、国会を延長して、ちゃんと国民が納得するまで説明しろよ!つーか、憲法改正にしたってホントに「必ずや私の手で成し遂げてたい」と思ってるなら、国会を延長して「国民投票法改正案」をお得意の強行採決で成立させりゃ良かっただろが!…なんてことも言ってみつつ、もっと重要だったのは、この会見で安倍首相が「解散総選挙」を口にしたことだった。

記者から「解散総選挙」の可能性を問われた安倍首相は――。

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image by:首相官邸

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