ウイルス感染はタイでも確認
新型ウイルスが拡大を見せる中、発生国である中国、そして日本以外でも感染者が発見されている。タイの保健省は13日、中国の湖北省武漢からタイに観光で訪れた60代の中国人女性が、新型とみられるコロナウイルスに感染していたと発表。空港に到着した際、38度以上の発熱や呼吸器の疾患が確認されたため、医療機関に搬送していたが、女性から検出されたウイルスを調べたところ、中国で猛威を振るう新型のコロナウイルスと一致したとNHKが伝えている。
これを受けてWHO＝世界保健機関も13日、タイで検出された新型とみられるコロナウイルスは中国のものと同じであることを確認したと発表した。女性は現在医療機関で手当てを受けていて、すでに快方に向かっている。
タイの空港では今月3日から、武漢から到着する便の乗客を対象に人の体温を映し出すカメラなどを使って確認を強化していたといい、今後も空港での水際対策を徹底していくという。
感染が拡大しつつある新型コロナウイルス。韓国在住の女性が原因不明の肺炎にかかり、中国武漢市に訪問歴があることから、この女性も感染を疑われていたが、新型のコロナウイルスとは無関係だとわかったばかりだった。このため、日本やタイで発見されたことで、世界的な感染の拡大が懸念されている。
中国湖北省武漢の地元当局では、患者の中に夫婦で発症しているケースがあるとして限定的ではあるものの、ヒトからヒトに感染する可能性が排除できないと指摘。ただ、感染は地域で広がっておらず、ヒトからヒトに感染するリスクは比較的低いとの見方もあり、引き続き調査を進めているという。
ついてに死亡者も発生し、中国国外でも感染者が出てしまった新型コロナウイルス。果たして、この先どのような広がりを見せていくのだろうか？
