安倍総理「桜を見る会」前夜祭問題の「生贄」にされた政治家たち

 

小野寺弁護士は翌日の「桜を見る会」において、安倍首相が後援会員ら850人を招待したことについても次のように語る。

「功績者に該当しない地元の人も招待し、無料で飲食などのサービスを供与している。これは寄付罪と買収行為に該当する。一人一人に対するものなので、場合によってはすさまじい件数の犯罪が起こっていることになる。安倍首相サイドとしては、事実が先にあるのではなく、犯罪構成要件に該当しないよう法律に詳しい人の助言で事実を組み立てている。だから収入支出が全くないと言ったり、告発状の文が書けないよう招待者名簿を出さないということが起きてくる」

小野寺弁護士とA氏の見解が共通するのはニューオータニで開かれた前夜祭で、一人5,000円の会費では足りない金額を誰かが補てんしたであろうということだ。

小野寺弁護士は安倍後援会を疑い、A氏は官房機密費の使用や「桜を見る会」の経費に組み入れて補てんした可能性にまで言及した。

A氏の見立ての通りだとすれば、安倍首相は少なくとも前夜祭に関する限り、まんまと法の網をくぐり抜けることになるのかもしれない。最高権力者ならではの芸当に欺かれ、バカを見るのは常に庶民である。

image by: 首相官邸

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