恫喝に裏工作。マンション大規模工事で賄賂受け取る老住民の正体

 

理事長は、びっくりしたけど、やめるなら、それはそれでいい、このような不透明なやり方は変えなきゃいけないから、いっそう、修繕委員会そのものを廃止しようか、理事会の諮問機関だったら、諮問しなければいいんだから…思ったのですが、すぐ、理事の1人がやってきて…「Aさんを怒らせるようなことはしない方がいいよ。Aさんがやめたら、大規模修繕工事を見る人がいないんだから。理事会でやれと言われたらどうするんですか」…と。

理事長は、まだ他の理事に、Aさんとのいきさつを話していないので、Aさんが、この理事のところに言っていったんでしょう。さらに…「Aさんが降りて、Aさんと親しいBコンサルを外したりしたら、大規模修繕工事で難癖付けられて、たいへんなことになるよ」…と忠告がありました。

いったい何なんだ、この組織は???理事長は管理組合の「闇」を見たようだと思った…と。

権限がないところが何でも決めてその理由も不明確。「俺にまかせればいい」とか「顔が利くから安くしてくれるはず」とか、「俺が信じられないのか」とか、普通の社会人の言葉とは思えない。挙句の果てに、思い通りにならないと、「もうやめる」と脅す。やめるという脅しが通用しないとなると、裏工作する。

もう、一連のやり取りだけで、Aさんは、限りなく黒に近い。バックマージンでももらっているとしか思えない。それを長らく容認して、嫌がらせさるから、文句を言わないで従った方がいい…て、取り巻きがいってくる。この組織は何なんだ!!!

と、理事長はかなり憤慨して、このおかしさを正すつもりだといいます。

それにしても、改めて、修繕委員長Aさんの発言を文字にすると子供っぽいというか、あまりにも論理的じゃないというか…、賢い、現役バリバリの理事長さんが、とんでもない…と思うのも無理からぬことです。

でも…こういった発言、結構身近でもありませんか?根拠を示さず、「ここは安いはず」とか、「よくやってくれるはず」という人…、気に入らないと、本当はやめる気はないのに、すぐ「やめる」という人…。

私、何人か頭に浮かんじゃいました。

最近の若い理事さんたちは、なかなかしっかりしています。年配組も、彼らに呆れられないようにしなくちゃ…です。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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