響く「法治国家」崩壊の音。検事長の定年延長「口頭決裁」の衝撃

2020.02.25
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by MAG2NEWS編集部 NK
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政府は、東京高検の黒川弘務検事長の定年延長を決めた。検察庁法22条には「検事総長は、年齢が65年に達した時に、その他の検察官は年齢が63年に達した時に退官する」と明記されているが、昭和56年に改正された国家公務員法には一定の条件の下で定年の延長を認めている。この矛盾については「検察官と大学教員には国公法の定年制は適用されない」と当時の人事院任用局長が話していたが、安倍首相は黒川氏の定年延長について「国公法の規定が(検察官にも)適用されると解釈することにした」と述べた。

検察官は起訴権をほとんど独占しており、政権の不正を裁くこともある。万が一、政府と検察官に癒着があるとしたら恐ろしいことになる。25日、森法務大臣は、「口頭の決裁を経ている」として、正式な決裁の手続きが取られたという認識を示した上で、今回は文書による決済にあたらないとの旨を説明した。 


「解釈することにした」では許されない大問題

クイズ番組で「最終問題は正解したら100点!」とアナウンスされるように、突然発表された今回の「解釈変更」。このようなことが、本当に許されていいのだろうか。検察庁法で定められている定年制度は、政府の介入を阻み、検事の独立性を尊重するという重大な目的がある。今回のようなことが今後認められるようになったらどうなるだろうか。法律も政府の思い通りになってしまっては、政府を公平に裁く者がいなくならないだろうか。

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