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進む河井夫妻「包囲網」。克行氏に労基法違反や平手打ち疑惑も

自民党で2度目の雲隠れ中の河井案里参院議員の陣営による公職選挙法違反で起訴されていた、公設第2秘書の立道被告の初公判が20日午後に広島地裁で行われる。関係者によると被告は起訴内容を認める方針を示しており、今後禁錮以上の刑が確定し、連座制の適用を求める行政訴訟が認められた場合、案里氏の当選は無効となる。

進む「河井夫妻包囲網」

今回、検察は100日以内に判決を出すよう求める「百日裁判」を申し立てており、6月30日までに判決が言い渡されるとされている。案里氏の陣営では、ウグイス嬢14人に法定上限の倍にあたる1日あたり3万円の報酬額を支払ったとされており、これについて立道被告は「事務所の方針通りだった」と供述。選挙資金の決定権は案里氏の夫で前法相の克行衆院議員が持っていたとも説明している。ほかにも複数の関係者が、実質的に陣営を仕切っていたのは克行氏だと証言していることから、克行氏の関与も調査していくことになるだろう。

克行氏、運転手に平手打ち

案里氏の昨夏参院選前に克行氏から運転手として雇われた男性が共同通信の取材に応じており、男性は、深夜の割増賃金は支払われず、選挙後に突然解雇されたと証言したという。勤務中は暴言を吐かれたり、平手打ちをされたとも明かしている。

無期雇用を念頭に転職したという男性は「選挙のための駒として使い捨てられた」と述べており、「家族を養っているのにパワハラや生活不安で生きるのが嫌になり、一時は命を絶とうと思った」と話しているという。この証言が本当であれば、労働基準法や労働契約法に違反する。

崩壊寸前の「法治国家」では不可能か

AERA.dotの取材では、広島地検は東京地検特捜部から10人ほどの応援を受け捜査していることが判明。捜査関係者は、広島地検と東京地検特捜部は河井夫妻を逮捕すると意気込んでおり、国会開会中の逮捕許諾請求も視野に気合いが入っているとのこと。しかし、安倍首相が「国公法の規定が(検察官にも)適用されると解釈することにした」として強引に定年延長を決定した黒川高検検事長が口を挟んでくることが予想されており、捜査にブレーキがかかる恐れもあるという。買収ではなく、「政治活動のための寄付」として片付けられる可能性がある。取材では、事情聴取で河井夫妻から現金を受け取ったと認めている市議や県議の存在も明らかになった。そのうちのひとりは「返そうとしたがまあまあと言われ、とりあえず預かったという事情を話し、供述調書を作成した」と述べているという。

産経新聞の取材でも、昨年4月の県議選で当選した男性県議に案里氏が2度にわたって現金入り封筒を手渡そうとしたことが判明。男性県議は「当選祝いといって現金が入った封筒を置いていこうとした。封筒の厚さから数万円という金額ではなかった」「現金の入った封筒をまんじゅうの紙袋にいれた状態で手渡してきたので突き返した」と振り返ったという。

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source:NHK毎日新聞朝日新聞東京新聞AERA.dot産経新聞

image by:河井あんり公式Facebook

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