韓国は大揺れ。元慰安婦女性の爆弾発言で晒された支援団体の真実

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韓国が今、元慰安婦による支援団体への突然の「爆弾発言」に大きく揺れています。「騙され利用された」と訴えた元慰安婦女性と支援団体の間に、一体何があったのでしょうか。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、当地での報道内容を改めて紹介するとともに、韓国の慰安婦支援団体の「矛盾をはらんだ存在意義」についても考察しています。

イ・ヨンス ハルモニの爆弾発言

今韓国は、コロナよりも李容洙(イ・ヨンス)ハルモニの爆弾発言で大騒ぎだ。ハルモニはご存じの通り、韓国語で「おばあさん」の意。

韓国メディアによると、元慰安婦の李容洙ハルモニは5月7日、韓国南東部の大邱市で記者会見し、支援団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(=正義連)が集めた資金が「どこに使われたか分からない」、「自分たちは騙されるだけ騙されてきた、利用するだけ利用されてきた」、「義援金や基金などが集まれば被害者に使うべきなのに被害者に使ったことはない」と述べ、不透明な会計処理を指摘。ソウルの日本大使館付近で毎週水曜に開かれている同団体主催の抗議集会について、「憎悪だけを教えている。なくすべきだ」と訴え波紋を広げている。抗議集会には今後参加しない考えだ。

正義連代表を務め、4月15日の総選挙で与党の比例代表として当選した尹美香(ユン・ミヒャン)氏に関しても、「国会議員になってはならない人だ。慰安婦問題を解決すべきだ」と批判した。

尹氏は8日、自身のフェイスブックで「正義連の活動と会計は徹底して管理し、監査も受け報告している」と反論。抗議集会は「平和、人権教育を体験する現場になっている」と重要性を強調しているが、尹氏の不正はこれからまだまだ出てきそうだ。「正義記憶連帯」という名前をもつ団体の代表なら、本人がまず正義漢であってほしいところだが。

すでに報道されている内容の中で主なものを紹介すると、「正義連は、国税庁に極めて杜撰な会計報告を行い、その内容には数々の疑問があるが支出の詳細を明らかにしようとしていない」「国庫補助金を受け取りながら、そのうちの多くの金額を申告せず隠している」「受け取った寄付金のうち慰安婦に支給されたのはごく一部分に過ぎない」「正義連前理事長の尹美香氏は、個人口座で寄付を受け取り、それを娘の米国留学資金に使った疑いがある」「現代重工業から受けた寄付金で住居を購入し、慰安婦に提供することなく正義連の活動家がペンション代わりに使っており、尹元理事長の父親を管理人として住まわせ、管理費まで支払っていたが李氏の告発後、買値より大幅に安い金額で売却した」などなどだ。

尹美香の不正がこれから検察の手で白日のもとに晒されることになると思う。それはゆっくり、検察にまかせることにして、今回ここで筆者は、李容洙ハルモニの発言を受けて考えさせられたことをいくつかご紹介しようと思う。

日本もそうかと思うけど、何かを支援する団体というものがいくつも存在する。こちらでは慰安婦を支援する団体というものが数十、数百も存在するという記事を見たことがある(実際何個あるか筆者は掴んでいないけど)。そうした団体の中で超有名なのが上に出てきている「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(=正義連)である。これは以前は、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)と言っていた。

その名も「正義記憶連帯」である。凄まじい名前だ。もちろんその意味するところは、日本軍による性奴隷という卑怯な歴史を解決するために自分たちは正義の名のもとに断罪するそういう団体なのだ、という意味だ。この団体の親分(尹美香)が、今回慰安婦のおばあちゃんたちを騙すような格好で不正をやっていたということだから、あきれて開いた口が塞がらないとは、こういう時のために用意されている慣用句であろう。

問題は、尹美香代表が慰安婦ハルモニらに送られてくる支援金などを自分のために使っていたという部分ではなく(そんなのはどうでもよい。検察がこれからじっくり調べてくれるであろう)、こういう団体というのは、そもそも、慰安婦問題がなくなってしまえば存在理由(レーゾンデートル)がなくなり、解散に追い込まれ、メシのタネがなくなってしまうため、いつまでも問題の解決を遅らせようとする意志を、本来的に持つ団体だという点。つまりこういう団体があるからこそ、慰安婦ハルモニらをそそのかして「10億円なんていらない」と言うようにさせたりする。すると政府は、慰安婦ハルモニたち(当事者)の意見が「10億円なんていらない」というのだから、2015年の合意は御破算にせざるをえないと、なにか政府の責任ではなく、当事者(慰安婦ハルモニ)の意見を尊重してそうせざるをえないんです、みたいな態度で出てくることになり、そうすると国民も政府が言っていることだから、そうなんだろうと思いこみ、慰安婦問題の解決を妨げることになる。

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