Go Toゴリ押しに批判殺到。業界団体の会長には二階幹事長の名

2020.07.15
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by 編集部サトシュウ
二階&安倍
 

今月22日から始まる政府の観光支援策「Go Toキャンペーン」に批判が相次いでいる。新型コロナウイルスの感染拡大を懸念する声が上がる中、ゴリ押ししようとする背景には、全国旅行業協会(ANTA)の会長を自民党・二階俊博幹事長(81)が務めているからではとの憶測がネット上で流れているからだ。現に、同協会のホームページで確認すると、役員一覧の一番上に「会長 二階俊博」の文字が躍っている。新型コロナ禍の中、国民を「Go To」させようとしているのは一体、誰か?

自治体のトップ達は「強い懸念」

政府肝入りの「Go Toキャンペーン」をめぐり、観光地からは歓迎の声が聞かれる一方、自治体などからは反発の声が上がっている。

東京都の小池百合子知事は14日、「冷房と暖房の両方をかけるようなこと」とキャンペーンそのものを批判。

大阪府の吉村洋文知事も同日、「全国的なGo Toキャンペーンは、今やるべきではないと思っています」と否定的な考えを示した上で、まずは近隣の都道府県など対象範囲を限定して行うべきだと述べている。

他にも、「手放しでは喜べない」(山形県・吉村知事)、「戸惑う」(宮城県・村井知事)、「感染拡大に歯止めがかからなくなれば、政府による人災だ」(青森県むつ市・宮下市長)など、観光客を受け入れる側の自治体からは否定的な声が多く聞かれる。

業界団体の会長職を務める自民党・二階幹事長への疑念

首都圏を中心に感染拡大が続く中、なぜ政府はここまで「Go Toキャンペーン」を推し進めようとするのか。しかも、当初は8月上旬とされていた実施期間を、なぜ大幅に前倒ししてまで行おうとしているのか。

その裏には、やはり「あの男」の存在があるのかもしれない。

現在の自民党で最大の権力を誇る二階派(志帥会)のトップ、二階幹事長だ。二階氏は日本の旅行代理店が加盟する「全国旅行業協会(ANTA)」の会長を務めている。1992年に会長に就任した二階氏は、辞任した期間が一時あるものの、その後再び会長職に復帰している。会員約5800社を誇る業界団体、全国旅行業協会との関係はかなり深い。今回の「Go Toキャンペーン」ゴリ押しと何らかの関係があるとみるのが普通だろう。

● 一般社団法人全国旅行業協会 役員一覧

二階氏の地元・和歌山県の地元紙「紀伊民報」6月29日配信の記事によると、同県御坊市の後援会事務所での6月29日の会見で、二階氏はこう述べていた。

「(第1次補正予算に盛り込まれた)観光振興のGo Toキャンペーンをできる限り早期に実施する」
「全国で旅行を楽しみたいという思いは高まっている。コロナの騒動が収束すれば、一挙に出掛けるはず。観光産業の先行きは心配していない」

また、公明党の山口那津男代表も14日の記者会見で、「Go Toキャンペーンをやめるのは、過度な対応になる」と述べ、こちらも推進派の一人だ。

一方で、13日の記者会見ではキャンペーン延期について「全く考えていない」と強調していた菅義偉官房長官は、15日の記者会見で「各地の感染状況を注視しつつ、感染症の専門家の意見も伺いながら、適切に運用していきたい」と、トーンダウンしている。安倍首相も14日、記者団からの「予定通りキャンペーンを実施するか」という質問に対して「現下の感染状況、高い緊張感を持って注視をしています」と、慎重な姿勢だ。

新型コロナ感染拡大の懸念がある中、二階幹事長がこのまま「Go Toキャンペーン」を押し通すのか。それとも自治体や世論の反応を受けて、官邸側が実施延期などの行動を起こすのか。22日から始まるキャンペーンを前に、政府は難しい判断を迫られることになりそうだ。

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