入場制限や応援禁止でのJリーグ開催。心配の中でも良かったこと

 

日本列島は6月末あたりから徐々に新規感染者数が増えてきたので「タイミングが悪かった」というところもあるが「まだ人がたくさん集まるスタジアムに行くのは怖い」と感じる人は少なくないようだ。8月から次のステップとして政府は「収容人数の50%までの動員を認める」という方針だったがここ最近の流れもあってJリーグは「50%まで」という条件の緩和を8月10日(月)まで見送ることになった(※編注:その後、8月いっぱいまでの見送りが決まっています)。アウェイ席の設置も見送られることになったが、ほとんど全てのJ2やJ3のクラブにとっては影響はないと考えられる。

J1のいくつかのクラブにとっては痛手と言えるが現状で1万人や2万人を集めて捌くのはかなり大変である。「致し方ない」と言える。3月末や4月上旬あたりとは明らかに異なるので「新規感染者数が増えたこと」に対して極端に恐れる必要性は全くないと思うがこのまま数が増え続けるようだと「再度の無観客試合」もあり得る。最悪の事態は「Jリーグが再中断すること」になるがその可能性もゼロとは言えない状況になってきた。特に秋以降の寒くなった時期にJリーグが再中断となることは考えられる状況になってきた。

入場制限がプラスに作用している面とは?

各クラブの経営状態は気になるがお客さんの入りが制限されてチャントなどが禁止されたことがプラスに作用している面も少なくない。拍手での応援が主になるがゴール裏のサポーターが指揮を取ってチャントを歌い続ける応援ではなくて観客席にいるサポーターが主になってワンプレーワンプレーに拍手が送られるようになったスタジアムはいい雰囲気になっている。(ゴールシーンのみならず)いいプレーをしたらスタンドから大きな拍手が送られるのでピッチ上の選手は気分良くプレーできているように感じられる。

「チャントを歌い続けることで選手を鼓舞したい」と考えるサポーターは少なくない。サポーターのチャントが試合を盛り上げてきたのは間違いないが途切れることなくチャントを歌い続けようとするのはかなり難しい。いいプレーが起こってもチャントを歌い続けることに注意が行って微妙な空気になることも少なくないがチャントが禁止になったことで選手のプレーに自然と反応できる状況になった。チャントの文化を否定するつもりは全くないが「拍手中心の応援の方がいいのでは?」と思った人(思っている人)は少なくないだろう。

新型コロナの問題が収束したとしても世界は大きく変わるだろう。「公の場でマスクを付ける習慣」なども当たり前になると思われる。どのタイミングでチャントを使った応援が認められるのか?が気になるゴール裏のサポーターは多いと思うが仮にチャントの使用が認められるようになった場合でも「チャント中心の応援ではなくては拍手中心の応援の方がいいのでは?」という声が出てくるのは確実である。「新しい生活様式」という言葉がにわかに注目を集めているがJリーグの応援風景もガラッと変わることになるだろう。

また、Jリーグの全て(?)のスタジアムは指定席になっていると思うが、来場者全員が指定席なので試合前の混雑はなくなった。もちろん、スタジアムに来場する人数も少ないのでスタジアムに向かうときの電車やバスの混雑もなくなってスタジアムへの道や入口も快適である。試合前は余裕をもって行動できるようになった。帰りも来場者が少ないので混雑することなく快適に家路につくことが出来るようになった。入場者数が激減するのはクラブの財政面に多大なマイナスの影響をもたらすがプラスに働く面も少なくない。

image by:puttography / Shutterstock.com

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