入場制限や応援禁止でのJリーグ開催。心配の中でも良かったこと

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Jリーグは、6月最終週に無観客で再開(J3は開幕)し、7月10日以降は、5000人または収容人数の50%以下の少ない方という制限の元で観客を入れて開催されています。この1ヶ月間のJ1からJ3の観客動員数について紹介するのは、サッカー情報で人気のメルマガ『J3+ (メルマ)』の著者、じじさんです。各クラブの経営は心配なものの、指定席化や声を出しての応援の禁止で劇的に変わった観戦環境にはポジティブな面もあると、持論を述べています。

「新しい生活様式」への対応が必要となるJリーグ

無観客でスタートしたJリーグは7月10日(金)に行われたJ2の岡山 vs 北九州の試合からお客さんを入れて試合を開催できるようになった。政府が決めた一応の目安は5,000人までなので「プラチナチケットになるのでは?」と思われたが集客で苦労しているクラブは多い。上限となる5,000枚ではなくてさらに制限をしているクラブもいくつかあるとは思うがJ1の4節から6節までの計27試合の平均観客動員数は3,658人。上限である5,000人には遠く及ばず約7割の入りである。J1の最少は横浜FC vs 仙台の2,235人になる。

MAXはC大阪 vs 神戸の4,981人。名古屋 vs 鳥栖、横浜FM vs 横浜FCも4,800人台だった。横浜FM vs FC東京、川崎F vs 柏、FC東京 vs 浦和は4,700人台だったのでこのあたりもソールドアウト or ソールドアウトに近かったと思うが4,500人以上を動員したのは27試合の中で6試合のみとなる。一方のJ2は4節から6節までの計33試合の平均観客動員数は1,925人のみ。MAXでも新潟 vs 山形の3,766人となる。J2で3,000人を超えたのは新潟 vs 山形、新潟 vs 松本山雅、長崎 vs 愛媛FC、京都 vs 福岡の4カードだった。

平日開催となったJ2の5節の7月15日(水)の試合は1,000人に達しないカードが5つもあった。5節の計11試合の平均観客動員数は1,145人のみ。「ようやくお客さんを入れてホーム戦を開催できる!!!」と各クラブの関係者は思っていたと思うがチケットの売れ行きの悪さにがっかりしたところがほとんどだったと思われる。ワーストは町田 vs 新潟の508人。「アウェイの新潟戦」はJ2に所属する関東のクラブにとってはドル箱カードの1つになるがアウェイサポーターが来ることはできないとこういう数字になってしまう。

岩手 vs 藤枝MYFCは103人

J3はさらに悲惨である。上位候補同士の直接対決となった5節のFC岐阜 vs 熊本の2,073人がMAXとなる。3節から5節の計27試合の平均観客動員数は796人のみ。1,000人を超えたのはちょうど1/3に当たる9試合のみ。2/3に当たる18試合は1,000人未満だった。4節の岩手 vs 藤枝MYFCは平日の昼間の試合というハンディもあったが何と101人のみ。ワースト2位のY.S.C.C.横浜 vs 八戸でも290人なので断トツで少ない数字になる。「新型コロナの影響」とは言ってもJリーグ史上ワーストの観客動員数になってしまった。

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