「台湾併合?ならば戦争だ」中国に激怒のトランプが蔡英文に送った親書とは

 

自業自得か。習近平政権が払わされる「大きなツケ」

この2ブロック化は、コロナ禍にあえぐ新興国・途上国の経済を蝕む結果になってきています。以前、このコーナーでもお話ししたように、多くの新興国がデフォルトの危機と言われるほど、COVID-19は途上国経済に壊滅的な影響を与えつつありましたが、アメリカFRBによる措置が功を奏して、世界のドル不足を緩和したことで新興国経済は力強く回復したように見えます。

ここで皮肉なのが、その恩恵を最も受けたのが、そのアメリカと戦う中国の経済です。世界銀行やIMFの最新の分析によると、恐らく今年中には中国のGDPはBefore Coronaのレベルにまで回復する見込みとのこと。もちろん米中開戦など、大きな事態が起こらなければという条件付きではありますが。

ただこの中国経済の“復活”は、東南アジア諸国の経済回復を力強く後押ししている模様です。

しかし、実際には新興国・途上国経済の完全な回復は今後も見込めないと考えます。

理由としては、日本も例外ではないのですが、COVID-19の感染拡大が止まっていない、もしくは再拡大が進行していることで、経済活動と移動の自由の本格的な再開が見込めないことがあります。

また、今回のパンデミックは先進国・途上国の別なく、世界的に大打撃を与えており、今後、長い期間にわたってと上位国に対する海外投資が回復してこないだろうとの見解が強くなってきています。

戦争か?平和か?岐路に立つ世界

さらに、コロナ禍で若者の教育が世界的に中断されており、特に途上国では、家庭の生計を立てるために若者がpart-timeで働くことを余儀なくされ、それがコロナによるDrop out、そして教育の中断の恒常化を招くのではないかとの懸念が、UNESCO(国連教育科学文化機関)の最新のレポートで述べられています。その結果、労働生産性が低下することになり、途上国経済は一般的に将来にわたって稼げる能力を失うことを意味すると言えます。

そこに加えて激化する米中対立が生む世界の2ブロック化は、国際協調の鈍化に繋がり、これまで数十年間続いてきた経済成長モデルの構造を根本から変える可能性を帯び、サプライチェーンが変質することで、途上国にとっての“成長パターン”が無くなる可能性も生まれます。

先進国も例外なく、今回の新型コロナウイルスのパンデミックの打撃を被っており、自国経済の再建に必死であるため、途上国の救済にまで手が回らず、中長期的な危機を誘発する可能性もあるでしょう。

そのような中、米中が互いに自らのブロックに各国を迎え入れるために様々な手を講じようとしていますが、中国にとって、この覇権争いでアメリカや欧州と対抗するには、一帯一路政策の下、膨れ上がらせた支援国の重度の債務超過にどのように対応できるかが問われているようです。

債務放棄要請に応じるのか、それとも減額や支払い期限延長などの限定的な対応に留まるのか。経済で支配を広げてきたそのツケに今、中国政府は直面しています。

欧米諸国も同じく自国内・地域内の復興が先決であるため、中国の苦悩の隙を突けずにいます。

その突破口となり、世界の力の趨勢を決めるのはどのような出来事でしょうか?

南シナ海での米中の武力衝突、尖閣諸島周辺で日本や台湾も交えた衝突、米イラン(そしてイスラエル)の中東での紛争勃発、ロシアやトルコが仕掛ける国際社会への“挑戦”、そして、朝鮮半島における開戦…という戦争を介したネガティブなトリガーなのか、「新型コロナウイルスに対する有効なワクチンの開発と普及の拡大」というポジティブなトリガーを米中どちらの勢力が弾くことになるのかという戦いなのか。

残念ながら私には分かりませんが、世界は確実に米中を軸に動き、そして両国間の緊張は、まるで破裂する直前の風船のように、高まっていると言えます。

皆さんはどう思われますか?

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image by: The White House Flickr(public domain)

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